(VOVWORLD) -先週から、世界各国では経済の立て直しに向けワクチン接種の完了を条件に外国人旅行者の受け入れを再開する動きが進んでいます。
(写真:AFP) |
東南アジアでも、新型コロナワクチン接種の完了を条件に外国人の入国制限を緩和する動きが進んでいて、このうち、フィリピンでは2年近くに及んだ制限が10日に緩和され旅行者などの入国が再開しました。フィリピン政府は新型コロナウイルスの感染対策の一環として2020年3月からすべての外国人の入国を厳しく制限してきました。しかし、国内のワクチン接種率が50%を超えたほか一日の新規感染者数も先月、過去最多の3万9000人余りに上ったあとは減少に転じ、9日は10分の1以下の3600人余りでした。
こうした状況を受け、フィリピン政府は10日、日本を含めた157か国から渡航する外国人を対象にワクチンの接種を終えていることなどを条件に隔離期間なしの入国を再開させました。一方、マレーシアでも政府の諮問機関が早ければ、来月1日から入国後の隔離を免除して外国人旅行者の受け入れを再開するべきだと勧告しています。それに先立つ7日、オーストラリアのスコット・モリソン首相は新型コロナウイルスのワクチン接種完了を条件として、外国からの渡航者の受け入れを2月下旬から再開すると発表しました。受け入れの再開は、同日開かれた国家安全保障委員会と閣議で決定しました。首都キャンベラの議会前で演説したモリソン首相は、「残るビザ保有者全員に対し、2月21日に国境を再び開放する」と発表しました。世界有数の厳格な出入国規制を課しているニュージーランドも既に、世界への門戸を再び開くと発表しました。そして、スウェーデンで、2月9日、ほぼ全ての新型コロナウイルス制限措置が解除されました。
WHO=世界保健機関によりますと、今月6日時点のまとめで世界全体では1週間の新規感染者数は前の週に比べて17%の減少となっています。WHOは、新型コロナウイルスの専門家による13日の緊急委員会の結果を公表しました。同委員会は新型コロナに関わる渡航規制を撤廃するか緩めるよう加盟国に勧告しました。