(VOVWORLD) - リビアではこれまでも停戦がたびたび破られてきたことから、双方が合意どおりに戦闘を終結させ、和平に向けて政治的な解決につなげていけるかが焦点となっています。
23日にスイスのジュネーブで開かれた協議で、内戦が続くのリビアの暫定政権と有力軍事組織が長期的な停戦に合意しました。仲介したUNSMIL=国連リビア支援団が発表しました。
リビアでは、2011年に独裁的なカダフィ政権が崩壊したあと、国が分裂し、西部の首都トリポリを拠点とする暫定政府と東部の軍事組織との間で内戦状態に陥っていて、国連などの仲介で協議が続けられてきました。
今回の合意には外国人雇い兵らの3カ月以内のリビア退去などを盛り込みました。暫定政権を支援するトルコのエルドアン大統領は同日「停戦合意は最高レベルによるものでなく、持続性(の有無)は今に分かる」と述べ、停戦に懐疑的な見方を示しました。
リビアの停戦合意を受け、国連のグテーレス事務総長は国連本部で記者会見を開き、「立場の違いを超えて停戦合意に達したことを祝福する」と述べました。グテーレス氏は、早朝に電話で起こされて停戦合意の報告を受けたことを明らかにし、「これはリビアの平和と安定に向けた重要な一歩だ」と評価しました。
国連は今回の停戦合意が、並行して行われている政治・経済面での協議のはずみになることを期待しています。また、UNSMILを率いるステファニー・ウィリアムズ代表代行は、停戦が即時実行されるほか、全ての外国勢力は3カ月以内に国外に退去しなければならないと表明しました。過去の度重なる停戦合意の崩壊や政治的解決の失敗にもかかわらず、双方は新たな停戦合意にこぎつけたと評価しました。
リビアではこれまでも停戦がたびたび破られてきたことから、双方が合意どおりに戦闘を終結させ、和平に向けて政治的な解決につなげていけるかが焦点となっています。