(VOVWORLD) -先週、世界各国が山火事や洪水、暴風、熱波など多くの自然災害に見舞われました。異常気象は多大な人的物的被害をもたらすとともに、人々の生活を変化させています。
ニュージーランドでの洪水(写真:ロイター) |
先週末、中国青海省西寧市大通回族トゥ族自治県政府は、同県で18日未明に起きた土石流の死者が16人、行方不明者が36人になったと発表しました。同県では17日深夜、大雨に伴う土石流が発生しました。2郷・鎮の6村の1517世帯6245人が被災しました。これに先立つ6月、中国南部の広東省などで大雨による水害が発生していました。山間部を中心に住居や畑などが水没する被害が出ており、被災者は数百万人に達しました。大都市は直接的な被害を受けていないため中国全体の経済への影響は限定的と見られましたが、地元当局は警戒を呼びかけていました。地元当局によりますと、広東省で約50万人、広西チワン族自治区で百数十万人の被災者が出ました。
また、豪雨が金曜日に 4 日連続でニュージーランドの一部を襲い、川が堤防をあふれさせ、浸水した地面が不安定になったため、何百人もの人々が家から追い出されました。南島の北海岸にあるネルソンは、400 軒以上の家屋が避難し、雨のために居住不能と宣言されたなど、最悪の影響を受けています。数週間の雨天が続いた後、最近の暴風雨はニュージーランドのすでに湿った風景にさらに多くの水を投げかけています. 専門家は、季節外れの雨天は、国の上空にある狭い水蒸気の流れ、つまり「大気の川」に起因したと考えています。そして、ニュージーランドの北島でも、過去 24 時間にわたって大雨が降り、一部の町は封鎖され、道路や家屋は水没し、人々は避難しています。
ヨーロッパではこの夏、猛暑が続いていましたが、フランスでは今週、一転して大雨を伴った荒れた天気となり、南部コルシカ島では18日、強風で木が倒れるなどしてこれまでに5人が死亡し、フランス政府は相次ぐ自然災害への対応に追われています。このうち、パリでは、16日夜に1時間余りの雨量が平年の8月の1か月分に近い大雨となり、一部の地下鉄の駅が浸水するなどの被害がでました。こうした事態を受けフランス政府は、ダルマナン内相が急きょコルシカ島に入るなど相次ぐ自然災害への対応に追われています。
イタリアも暴風雨に見舞われ、中部トスカーナ州では倒木で男女2人が死亡しました。当局によれば、避難する人々を学校や体育館に受け入れる準備作業が続きました。ベネチアの人気観光地サンマルコ広場では、鐘楼の一部が強風のため損傷しました。ミラノでは市当局が公園を閉鎖したほか、木のそばで車から出ないよう呼び掛けました。
専門家は、気候変動の影響で熱波だけでなく、極端な異常気象が見られるようになっていると警告しています。各国は人類共通の課題に対応するために協力する必要があるとしています。