各国、エネルギー危機に直面か

(VOVWORLD) -先週から、世界はエネルギーの面で、深刻な問題に直面しています。
各国、エネルギー危機に直面か - ảnh 1(写真:AAP)

世界各国で、燃料価格や、ガス価格、電力価格が一斉に上昇しているからです。したがって、各国は深刻さと複雑さが増す新たなエネルギー危機に直面する可能性があります。

中国では、習近平国家主席が、2030年までに二酸化炭素排出量を減少に転じさせると宣言したことを受けて、「脱石炭」の動きが加速していましたが、9月までに各地で大規模な停電が発生し、電力不足が深刻になっていました。これを受け、中国政府は、国内の炭鉱で、2.2億トンの石炭を増産するなどの対策を進めており、市民への電気の供給を保証すると強調しました。また、国際的に資源価格が上昇する中、引き続き、需要と供給がひっ迫しているとも説明していて、暖房向けの需要が増える冬に向け、今後も影響が続くおそれもあります。

これに関し、インドの北部州では、石炭不足のためにたびたび停電が起こり、電力危機が深刻化していることが政府データの分析と住民への取材で分かりました。十分な電力供給能力があるとしたインド政府の説明との矛盾が浮き彫りになっています。発電所の燃料などに使われるLNG=液化天然ガスの価格が一時、去年の同じ時期の10倍以上の水準となり高騰しています。冬場に想定以上の寒さとなると、電気料金の値上がりにつながるおそれも出てきています。

欧州でも天然ガスの価格が急騰しています。ガス価格高騰には複合的な要因があります。世界的な景気回復に加え、今年初頭の厳冬の結果、欧州の天然ガスの在庫が減少しています。2020年に3分の1以上減少しましたが2021年の投資額は230億ドルを超えているとしています。

原油先物価格が数年ぶり高値となっているのは、インフレ圧力を高める可能性があります。また、大規模な停電に伴い、産業活動と経済回復が遅れることにつながると指摘されています。こうした中、各国はエネルギー消費コストの急増を抑えるために取り組むというソリューションを適用しています。そして、専門家らは、これらの困難と試練を解決するために、今後、国と地域レベルから世界レベルまでの市場を全面的かつ広範的に改革する必要があると訴えています。

ご感想

他の情報