(VOVWORLD) -先週、アメリカのジョー・バイデン大統領は、中国の習近平総書記と電話会談を行いました。
(写真:SCMP) |
バイデン大統領と中国の習近平国家主席が直接協議するのは2月以来、約7カ月ぶりのことで、会談は90分にわたりました。
ホワイトハウスの声明によりますと、両首脳は互いの利益が一致する分野に加え、利益や価値観が異なる分野について幅広く戦略的な議論を行ったということです。さらに声明は「両首脳は、競争を衝突につなげないための両国の責任について意見を交わした」としています。
一方、中国外務省によりますと、習主席は「一時期からのアメリカの対中政策によって両国の関係は深刻な困難に直面している。中国とアメリカの協力は両国と世界に利益をもたらすが、対立は損害をもたらす」と述べました。また、習主席は「互いの違いを適切に管理することで、気候変動問題や新型コロナウイルス対策、経済回復に加えて国際社会の重大な問題で協力を推し進めることができる」と述べ、連携を呼びかけたということです。
中国の習近平国家主席がアメリカのバイデン大統領と電話会談を行ったことについて、中国外務省の趙立堅報道官は、10日の記者会見で「双方は、トップどうしが両国関係や重大な国際問題で深く意思疎通することが、両国関係を正しい発展の方向に導くことに非常に重要であるという認識で一致し、引き続き、さまざまな方法で恒常的に連絡を続けることで合意した」と述べました。
バイデン政権は、中国を「最大の競合国」と位置づけ、新疆ウイグル自治区の人権問題や南シナ海(ベトナム東部海域)などでの海洋進出の動きに懸念を強め、日本など同盟国とともに圧力を強化していますが、今回の会談には、首脳同士が直接意見を交わすことで、対立が意図しない形で先鋭化することを避けたいという思惑もあったと評されています。