(写真：TTXVN）

これまで「関税の武器化」を公言してきた第２次トランプ政権が、初めて米国の１～３位の貿易国に関税を課す決定を下したのです。
カナダは直ちに「米国製品に２５％の報復関税を課す」とし、中国も「世界貿易機関（ＷＴＯ）に米国を提訴する」と反発するなど、「グローバル貿易戦争」が激化する見通しです。また、トランプ氏が韓国製の家電製品に対する関税賦課の意向を表明したことに加え、メキシコなどに進出した韓国企業も多く、韓国経済も大きな打撃を受けかねないという懸念も高まっています。
トランプ氏は同日、トゥルース・ソーシャルを通じて、「国際緊急経済権限法（ＩＥＥＰＡ）により、カナダ、メキシコ、中国に関税を課した」と明らかにしました。そして、「不法移民やフェンタニルなど致命的な麻薬が米国市民を殺す脅威になった」とし、「米国民を保護し、安全を確保することが大統領としての私の義務」と関税引き上げの背景を明らかにしました。関税政策を変更するには議会の承認などが必要ですが、ＩＥＥＰＡを通じて大統領権限で即時の関税引き上げを実現させたのです。
特に、トランプ政権は、３ヵ国が米国製品に報復関税を課す場合、関税率をさらに引き上げたり、適用範囲を拡大したりする可能性も開きました。大統領上級顧問（通商・製造業担当）のピーター・ナバロ氏は、「３ヵ国が関税に反発すれば、関税を（さらに）引き上げる」と述べました。ただし、トランプ政権は、米国内の原油価格に直接影響を与え得るカナダのエネルギー製品は、他の商品とは異なり、関税率を１０％下げて適用しました。
３ヵ国は強く反発しました。カナダのトルドー首相は同日、緊急記者会見を開き、「１５５０億カナダドル（約１５６兆ウォン）の米国製品に同様に２５％の関税を課す」と明らかにしました。メキシコのシェインバウム大統領もＸ（旧ツイッター）を通じて、「米国製品に報復関税を課すよう指示した」と明らかにしました。中国商務省は２日、「米国をＷＴＯに提訴し、相応の反撃措置を取る」考えを明らかにしました。
これまでメキシコとカナダを北米輸出用製品の生産拠点としてきた韓国企業も打撃が避けられません。韓国企業は、「米国・メキシコ・カナダ協定（ＵＳＭＣＡ）」の関税免除の特恵を狙って、メキシコに自動車や家電など５００社以上、カナダにバッテリーメーカーなどが進出しています。しかし、今回の関税賦課でこのような利点がなくなる可能性が高りました。財界関係者は、「一部の品目の生産先を米本土に移すなどの経営戦略の修正を検討している」と話しました。