(VOVWORLD) -2019年10月、ユネスコ=国連教育科学文化機関により、平和の都市として認定されてからちょうど20年になった時、ハノイはユネスコ=国連教育科学文化機関の「創造都市ネットワーク」に認定されました。
1010年、リコンウアン王が北部ニンビン省ホアルー地区からタンロンにあるダイラ(大羅)城に都を移してから11世紀が経ちましたが、以来、ハノイはベトナムの政治、経済、文化の中心地として栄えてきました。ハノイは英雄の都市や平和の都市などの称号も与えられています。
そして、2019年10月、ユネスコ=国連教育科学文化機関により、平和の都市として認定されてからちょうど20年になった時、ハノイはユネスコ=国連教育科学文化機関の「創造都市ネットワーク」に認定されました。
創造都市ネットワークは2004年にユネスコが採用したプロジェクトのひとつです。ユネスコ創造都市ネットワークとは、各都市が文化の多様性を保ちながら交流や連携を進めていけば、文化がより活性化するという理念のもと、ユネスコが進めている事業です。世界各国における文学・映画・音楽・工芸・デザイン・メディアアート・食文化の創造事業7部門に対する理解の促進や部門の発展、相互交流を目的としています。
これに先立ちハノイ市は同年7月、7部門の幅広い分野に関連があり、同市の多様性と可能性を発揮できるデザイン部門での創造都市ネットワークへの認定申請書類を提出していました。ハノイ市は今後、あらゆる資材や自然条件、最新技術等を用いて創造性の高いデザイン設計を目指します。
今年はハノイ市を含む66都市が新たに認定を受けたので、創造都市の認定総数は246都市となりました。現在、全国には140の創造空間があり、その中で、ハノイだけで60を所有しています。ハノイにある創造空間は美術から造形、ファッション、建築まで多岐に渡っています。ハノイ市共産党委員会のブオン・ディン・フエ委員長はハノイは文明的、かつ、近代的な都市づくりという目標の実現に向けて、あらゆる力を活用していると明らかにし、次のように語りました。
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「ユネスコとの公約を履行して、デザイン部門での創造都市ネットワークに参加してから、具体的な行動計画を作成しました。ハノイはデザイン設計に最も有利な条件をつくりだすと共に、創造都市づくりを目指す構想の段階的実現を目指し、共同体の認識向上に力を入れています」
デザイン設計分野において、ハノイは長い歴史を持つだけでなく、世界各国の文化の調和があります。その一例として挙げられるのはユネスコにより世界文化遺産として認定されたハノイのタンロン城跡です。タンロン城跡は長い歴史がある建築物であるだけでなく、歴史、考古学、文化などの分野においても多くの価値を持っています。
その他、ハノイは西洋と東洋の建築様式、古典と現代の建築様式が調和された建築物を保存しています。これらはハノイオペラハウス、ロンビエン橋、ニャッタン橋などです。長い歴史があるハノイは1500の伝統職業村があり、創造都市の発展にチャンスを作り出しています。住宅と持続可能な都市開発に関する国連会議ハノイ事務所の代表であるグエン・クアン博士は次のように語りました。
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「ハノイの有形・無形文化遺産はハノイならではの独特な文化を形成しています。今日の世界の発展にその独特さは発展の原動力となります」
ハノイ市が「創造都市ネットワーク」のメンバーとなって以来、ハノイは世界84の国々と地域のおよそ240の都市のネットワークに参加しています。これらの都市はいずれも創造を持続可能な開発の戦略的な要素とみなしています。
これはハノイがドイツのベルリン、中国の上海、シンガポールなどと文化創造産業の発展を強化するチャンスが開かれるようになります。先ほどのハノイ市共産党委員会のブオン・ディン・フエ委員長はさらに「文化と創造からの力は首都の開発目標の実現に重要な土台である」とし、次のように語りました。
(テープ)
「ハノイは近代的で、グリーン都市、スマートシティづくりという方向に沿って、2025年をめどに、首都ハノイを急速、かつ、持続的に発展させる目標を掲げています。そして、2045年に、ハノイは経済、文化、社会などあらゆる分野で全面的に発展し、国際社会でも競争力がある都市になるという目標が掲げられています。」
ハノイ市が「創造都市ネットワーク」のメンバーとなったことはベトナムの首都としてのハノイの地位とイメージを世界友人に紹介する最初の一歩ですが、非常に重要な意義を持つものです。これはハノイの広いビジョンと国際社会へ主体的に参入しているハノイの姿勢を示していると言えることでしょう。
以上、ハノイを創造都市にするための努力についてお伝えしました。では、今日のこの時間はこのへんで失礼します。