(VOVWORLD) - 新型コロナとの闘いにおいては、模範となっている医療関係者は少なくありません。こうした人たちは新型コロナ禍における全国民を鼓舞していると言えるでしょう。
ベトナムでは、新型コロナの第4波が多くの地方に広がる中で、社会全体の力が動員されています。中部と南部の感染がまだ複雑に推移しているにもかかわらず、北部の多くの地方は疫病を徐々に抑制しています。その闘いに先頭を立つのは病院関係者でしょう。
バクザン省へ赴く前のクアンニン省の医療関係者
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今回の第4波において、北部バクザン省とバクニン省は震源地の一つでした。工業団地が多いこれらの省は、工業団地での深刻な感染に悩んでいました。1か月半だけで、この2つの省で確認された感染者数は7000人以上でした。また、集中隔離措置を受けた感染者の濃厚接触者は10万人を超えています。そのため、多くの地方はバクザン省とバクニン省に合計で3000人以上の医療関係者を派遣し、これらの省の新型コロナとの闘いを支援しました。その中で、東北部クアンニン省から派遣された医療関係者は200人以上で、最も多い地方となっています。
これらの200人の中には、医師のグエン・スアン・ディエプさんと、ディン・ホアン・マイ・アインさんがいます。この2人は共に東北部クアンニン省ウオンビ町にあるベトナム・スウェーデン病院の医師であり、結婚したばかりの若夫婦でもあります。新婚旅行をしようとしたものの、バクザン省への派遣に関する情報を聞いてすぐ駆けつけることにしました。ディン・ホアン・マイ・アインさんは、「バクザン省への派遣」を「私の特別な新婚旅行」と呼び、「これは忘れられない思い出だ」と述べ、次のように語りました。
(テープ)
「疫病震源地での新婚旅行でした。こんな新婚旅行を体験した人はいないので、私の新婚旅行は特別な意義があります。医療に従事するので、人々の健康を守るために、自分の時間を犠牲にしても大丈夫です。また、新婚旅行は結婚相手が一緒にいるだけで、どこでもいいと思います。夫と一緒にいて、一緒に働くことが何よりの幸せです。」
バクザン省で働いているクアンニン省の医療関係者 |
しかし、新夫婦のアインさんとディエプさんはプライベートな時間をあまり楽しむことができませんでした。震源地であったバクザン省では、感染者が急増したことは医療関係者に大きな圧力をかけていたからです。夫のディエプさんは「仕事が多くて深夜2、3時に終わる日はザラだった。妻と簡単な話をした後、寝てしまった」と述べ、次のように語りました。
(テープ)
「医療関係者にとって休日は少ないです。祝日なども働かなければなりません。特に、疫病が広がっている中で、休む日はほとんどありません。でも、それは私たちの義務であり、責任でもあります。そのため、もし要求があれば、プライベートな生活を犠牲にして現場へ赴く用意があります。」
1日に10時間ほど防護服を着ながら、仕事をしている医療関係者はかつてないほどの大変な体験をしていますが、最も苦しいことは長い間家族に会えないことです。この1年間半、4、5回にわたって疫病現場に赴いた人もいます。これらの人たちが一番待ち望んでいることは短いながらも、家族と一緒に楽しい時間を過ごすことでしょう。幸い、医療関係者の家族は彼らの大変さをよく理解しており、彼らの精神的な土台となっています。クアンニン省ウオンビ町にあるベトナム・スウェーデン病院の介護士グエン・タイン・タムさんは次のように話しました。
(テープ)
「私が仕事の大変さを乗り越える原動力はコミュニティの支援と家族の励ましです。私の子ども2人は良く電話をしてくれています。特に上の子は、「お母さんが疫病に対応するため、遠い所へ赴いてるので、高校卒業試験でよい成績を収めるために頑張っている。お母さんが戻ったら、合格したよということを告げたいと思う」と話してくれました。」
新型コロナとの闘いにおいては、模範となっている医療関係者は少なくありません。こうした人たちは新型コロナ禍における全国民を鼓舞していると言えるでしょう。