画家のブー・タイ・ビンさん

(VOVWORLD) -1976年、北部フンイエン省に生まれたビンさんはベトナムの紙ゾーという用紙で創作した絵で成功した画家としてよく知られています。

ゾーという紙で絵画を描くのは高い技術が求められますが、画家ブー・タイ・ビンさんは紙の「ゾー」(Do)という紙に絵を描くことで多くの成功を収めてきました。今日のこの時間は画家のブー・タイ・ビンさんの絵についてお伝えします。

画家のブー・タイ・ビンさん - ảnh 1             ビンさん

1976年、北部フンイエン省に生まれたビンさんはベトナムの紙ゾーという用紙で創作した絵で成功した画家としてよく知られています。当初、画家のビンさんは様々な画材で、創作を試みましたが、ゾーという紙に出会ってから、すぐに気に入りました。これまで、ビンさんは2回にわたり、ゾーという用紙を使って描いた絵画の個展を開いてきました。

それは2016年と2018年に開かれた「ゾーの色彩1」と「ゾーの色彩2」いう2つの個展です。ビンさんは2021年に、「ゾーの色彩3」という個展を開く予定です。特に、ビンさんの絵画がイギリス、アメリカ、日本、タイ、カナダなど多くの国々のコレクターにより収集されています。

ゾー(Do)」という紙はベトナムの伝統的な紙として最も有名なの紙です。この紙は、ジンチョウゲ科のゾーという木の皮から作られるので、その名前になりました。

画家のブー・タイ・ビンさん - ảnh 2  「ゾーの色彩2」一つの作品=dangcongsan.vn

ゾーという紙は、かつては朝廷の公文書や科挙試験の答案用紙などに用いられたほか、伝統的な版画の紙としても親しまれてきました。

ゾー紙作りの工程は非常に複雑で、経験と技が必要です。ゾー紙の製造は全て手作業で行われ、植物を原料とし、道具も竹や木で作られました。その工程では化学製品は一切使われず、紙自体が酸性を帯びないため、長期の保存が可能でした。

ビンさんはゾーという紙で絵を描けるように多くの手間ひまをかけました。最も難しいことはゾーで描く時、失敗しても書き直しがきかないということです。失敗しないように、画家は集中して描かなければなりません。ビンさんは次のように語っています。

(テープ)

「ゾーという紙に描くのはとても難しいです。昔、この紙は朝廷の公文書や科挙試験の答案用紙などに使用されるなど、伝統的な版画の紙としても使用されたことから、この紙を保存したいのです。ゾーの紙で描くと自分の気持ちを存分に表すことができることを感じます。ある日、この紙がなくなることを恐れて、この紙に絵を描くことにしました」

画家のビンさんはゾー紙の独特なメリットを巧みに利用できるようになりました。ビンさんの絵画は大きなサイズで、そのテーマは風景、静物、動物、人間など多岐にわたっています。ビンさんの絵画の技法も現実から印象派まで様々です。建築家ドアン・バン・トアンさんは次のように語りました。

(テープ)

「ビンさんの絵画に登場する人物と風景は科学的に配置されています。ビンさんは絵を描く時、芸術性だけでなく、技術もあります。ビンさんの絵に登場する物事は素朴で、特別な美しさを持っています。」

これまで、ビンさんはゾー紙に絵を描く時、創意と工夫を凝らしてきました。その結果、ビンさんは生産されたばかりのゾー紙より、長い時間を経たゾー紙の方が絵を描く方が簡単だといいます。女性画家ミン・フォンさんは次のように語りました。

(テープ)

「ゾー紙はとても薄いので、描くのは一回だけ、上塗りができません。つまり、画家は慎重に描く必要があります。ゾー紙で描かれた絵は見事で、長持ちします」

画家ビンさんの絵画を見ると、ビンさんがどんなに仕事を一生懸命していたかがよく分かります。ビンさんの絵は穏やかなメロディーの音楽のようです。

以上、画家ブー・タイ・ビンさんの絵画についてお伝えしました。では、今日のこの時間はこのへんで失礼します。

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