(VOVWORLD) - 近年、中部ダナン市のダナン港は、グリーンでスマートな港湾の開発を目指して、デジタルトランスフォーメーションとベトナムの知的製品である「メイク・イン・ベトナム」を組み合わせて推進することにより、全ての港湾活動を迅速かつ、タイムリーに行い、時間とコストを節約するようになっています。
以前、コンテナ車がダナン港に入港する為に、運転手は、港湾管理スタッフにコンテナ車の車検合格証明書と計量証明書を提示しなければなりませんでした。そして、港湾管理スタッフが、トレーラーの台数、コンテナの数、計量データなどをコンテナ管理ソフトウェア(CATOS)に入力した後に、コンテナ車は入港して貨物を受け取ることができました。このような工程は、煩雑であり、貨物を受け取るまでの時間が長くかかっていました。
この状態を解決するために、ダナン港は、フェニカーMaaS 社が設計した自動化ゲート(AutoGate)ソフトウエアを利用することにしました。このソフトウエアは、人工知能を組み合わせたアルゴリズムによるコンテナ車コード、トレーラー番号の確認機能などの多くのテクノロジーソリューションをまとめて、バリアを自動制御し、計量データを読み取り、ロボットによる業務自動化を活用して、ドライバーのスマートフォンのソフトウェアに情報を送信することができます。自動化ゲートソフトウエアの利用者は、インターネットに接続されたいかなる場所でも手続きを済ませることが出来るようになります。
ソンザフン有限会社の運転手であるグエン・タイン・タムさんは次のように語っています。
(テープ)
「以前、出入港手続きは、煩雑でかなり時間がかかりました。現在では、業務自動化が導入されたことにより、出入港の手続きは1分しかかかりません、とても楽になりましたよ」
2020年末に、ダナン港は、配送、納品、通関手続き、料金決済などを電子化させるため、電子港湾(E-Port)ソフトウエアを使用しました。このソフトウエアは、世界の先進的技術を導入したものです。例えば、業務効率化のためにロボットを利用することなどです。
電子港湾と自動化ゲートのソフトウエアは、ベトナムの技術者によって設計されたものです。これらの製品は、第16回ダナン市技術イノベーションコンクール(2020年~2021年)で一等賞、および、ベトナム科学技術イノベーションコンクール(2021年)で三等賞を受賞しました。
そのほか、ダナン港は、人手に頼らない自動給油所・燃料管理システム 4.0というソリューションを導入しました。このソフトウエアは、第16回ダナン市技術イノベーションコンクール(2020年~2021年)で二等賞を受賞しました。
台湾船社「WanHai」ダナン市事務所のボー・ハー・フォン所長は次のように明らかにしました。
(テープ)
「ダナン港は 電子納品を実現したことで、ダナン市をはじめとする中部における輸出入業者に好ましい条件を提示してくれました。これらのソフトウエアは、顧客の時間とコストの節約に繋がったため、お客様から支持されています」
現在、ダナン港は物品のスムーズかつ安全な流れを確保するため、港湾局、水先案内人、国境警備、税関、税務当局、船会社、輸出入企業コミュニティを含む海事エコシステムを備えたグローバルな物流サプライチェーンの中核となっています。
ポートサーコロジスティクス株式会社副社長兼ダナン陸路輸送協会副会長であるレー・ナム・フン氏は次のように語っています。
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「私は、ダナン港の取り組みを高く評価します。また、ダナン陸路輸送協会のメンバーである多くの企業も、ダナン港のサービスを利用しており、ダナン市が導入している電子港湾の質を高く評価しています。」
電子港湾ソフトウェアの導入は、ダナン港の管理能力向上、生産プロセスの最適化、コストダウン、高品質のサービスの提供、顧客の需要への対応に役立っています。「非接触、ペーパーレス、キャッシュレス」という3つの基準を掲げたことは、パートナーに利便をもたらし、物品の早期配達、経営生産活動の時間とコストの節約などに貢献しています。
ダナン港株式会社のチャン・レー・トアン総裁は、「デジタル化プロセスを加速させることや、「メイク・イン・ベトナム」の管理ソフトウエア製品を使用したことにより、ダナン港は徐々に整備されている」と明らかにし、次のように語っています。
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「ダナン港は、2020年~2025年期のデジタルトランスフォーメーション戦略、2030年までのビジョンを立案しました。私たちは、2024年までに、港の運営、開拓、管理に国内外の近代的な技術を導入するように取り組んでいます。特に、ダナン港は、競争力の向上、コストダウンも、業務最適化を目指して、デジタルトランスフォーメーションを成功させる決意です」
デジタルトランスフォーメーションのソリューションを展開してから、ダナン港における貨物取扱量は年を追って増加しています。