南部ベンチェ省はザボンの栽培面積が国内最大の5500ヘクタールを持つ地方です。このザボンは緑色の皮で、果肉は濃いピンク、味は甘みがあり、高級な果物として国内外で愛用されています。ザボンは消費もよく、栽培業者に多大な利益をもたらす果物の一つとなっています。現在、ザボンは、ベンチェ省のチョラック、チャウタン、モカイバック、モカイナム、ゾンチョムなどの各県で集中的に栽培されています。ザボン栽培によって、住民の生活は改善されてきました。そのため、ザボン栽培はベンチェ省における新農村作りの一環と見なされています。
チョラック県に住むレ・バン・フォンさんの家庭は2005年末からザボンの栽培を始めました。当初、ザボンの木の手入れや技術など色々な困難を抱えていました。しかし、ベンチェン省で新農村作り運動が実現されて以来、フォンさんのようなザボン栽培業者は農業奨励担当幹部から栽培の技術などを案内されたことにより、ザボンの栽培を成功させました。現在、フォンさんが所有している6ヘクタールの土地から年平均6~8トンの収穫があります。フォンさんの話です。
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「この土地は以前は竜眼でしたがザボン栽培に転換してから、高い効果をあげましたよ。ザボン作りから、7年連続も下落してません。」
一方、チャウタイン県のフータイン ザボン共同生産組合のダオ・バン・ミン副会長は「現在、組合にはザボン栽培業者が94人がいます。ザボンの値段は2013年に、1キロに当たり2万9千ドン(約170円)でしたが、2014年には3万5千ドン、2015年には4万5千ドンに値上がりしたため、栽培業者の生活に余裕がでてきた。特に、6年以上のザボンの木は1ヘクタールに当たり平均20トンの収穫量にのぼり、これも莫大な収益となっている」と明らかにしました。ミン副会長は次のように語りました。
(テープ)
「ザボンの買い入れ業者と契約を結んでいるので、心配しません。さらに、VietGAPベトナム安全農産物生産基準の認証を持つものならば、市場より高い値段で売れますよ。だから、栽培業者は安心して、ザボンの質の向上を考えるだけです。」
農業農村開発省は、ベンチェ省のザボンを国の種として認定しています。ザボン輸出企業によりますと、このザボンは外国からの注文が日々増加したため、輸出の潜在力が大きいということです。現在、ベンチェ省のザボンは国内市場で大量に消費されるだけでなく、日本、中国、フランス、ドイツ、カナダ、オランダ、ロシアなどにも輸出されています。国内外のニーズに応えるために、現地の農業部門は栽培面積の拡大を推進する傍ら、ザボンの質向上に集中しています。
ベンチェ省農業農村開発支局のグェン・バン・チュオン副支局長は次のように明らかにしています。
(テープ)
「ベンチェ省の農業部門はザボン栽培協同組合の設立を進めています。当面、私たちは、ザボンの質向上のため、品質改良を行っています。」
ザボンの栽培は、ベンチェ省における新農村作りに効果的に寄与しています。