(VOVWORLD) -ベトナム北部山岳地帯カオバン省ハクアン県は21の村、町があります。大多数の住民は少数民族です。
高い山に位置しているので往来が困難となったほか、年間降水量が少ないため、生産用水が不足する状態にあります。そこで、地元の住民生活はなかなか改善できませんでした。ハクアン県行政当局は、貧困解消に向けた様々な対策を講じています。トオントン村に住むリ・バン・ノさん一家は、以前、小さな藁葺き木造の家で暮らしていました。現在、行政当局の支援を受けて、広い家を建設できるようになりました。
ノさんは次のように語りました。
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「我が家は、行政当局から4000万ドン(23万円程度)の建設費を受けました。そのほか、繁殖雌牛を飼うために、1頭のメス牛をもらいました。現在、キレイな家が出来て、とても嬉しくて、これからは大雨が降っても心配しなくてよくなります」
ノさん一家は仮設住宅、老朽化した家の撤廃プロジェクトの対象の一つでした。2020年、公安省とハノイ市人民委員会の支援金を受け、カオバン省は、ハクアン県で、住宅に困っている826戸の貧困世帯に家の新築を補助しました。2021年以来、ハクアン省にある1526軒の仮設住宅、老朽化した家が撤廃されました。2025年末までに、全ての仮設住宅、老朽化した家に住む家庭は家の建設費用が提供される方針です。
ハクアン県人民委員会のグエン・ティ・フォン副委員長は次のように明らかにしました。
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「ハクアン県は2024年中に、1134軒の仮設住宅、老朽化した家の撤廃を実施する予定です。今年前半には、その内のおよそ450軒が撤廃されました」
ハクアン県行政当局は、新農村建設プロジェクトを実施するため、住民に対して経済的に高い価値のある植物であるトウモロコシ、ピーナツの栽培、牛、豚の養殖を指導しました。これにより、現在、一人当たり平均所得金額は2400万ドン、約14万円に達し、2021年と比べ200万ドン、約1万円に増えました。
トゥオントン村の村民であるホアン・バン・シーさんは次のように語っています。
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「以前、我が家の生活はとても大変でした。2016年から、経済的に高い植物の栽培、豚、鶏の飼育に着手しました。それに、近年、社会政策銀行からの低金利融資を利用して、家を建設したり、種子を購入したりしました。これにより、我が家の生活は徐々に改善されるようになりました」
カオバン省には、パックボ国家特別遺跡地区とノンヌオック・ジオパークがあります。そこで、ハクアン県は、観光開発、交通インフラ整備、情報通信網、浄水供給システムの建設に集中しています。
トゥオントン村人民委員会のダム・マイ・ホア副委員長は次のように明らかにしました。
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「私たちは、道路の建設を継続します。同時に、それぞれの世帯に1本か2本の雨水貯留タンクを支援します。農家に対して、経済的に高い価値をもたらす植物の栽培、繁殖用水牛、牛の養殖を奨励する方針です。現在、貧困世帯に対する社会政策銀行からの低金利融資を行っています」
この間、ハクアン省は、少数民族居住地の経済社会開発、持続可能な貧困解消、新農村建設に関する3件の国家目標プログラムの実施に応え、複数のプロジェクトを実施しています。ハクアン県人民委員会のファム・スアン・トゥウン委員長は次のように明らかにしました。
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「ハクアン県は2021年に、国家目標プログラムの実施を開始、現在までに一定の成果を収めました。これまでに、すべての村では大きな道路が建設され、97%の村落では国家電気網が敷設され、およそ100%の集落では、情報通信網が整備されるようになっています。貯水池と運河システムなどが整備され、住民の生活と生産に大きく貢献しています。2020年以来、地元における貧困世帯率は大きく減少しました。ハクアン県は、2025年までに、貧困状態を基本的に解消するように取り組んでいます」
ハクアン県は、経済社会開発に向けた一連の方策を展開しました。これにより、貧困世帯率は、徐々に減少し、住民生活が改善され、社会保障が基本的に確保されています。