南部メコンデルタ地域で発生した歴史的な干ばつは、栽培と水産養殖活動に深刻な影響をもたらしました。その一方で、畜産はあまり被害を受けなかったと言うことです。干ばつ被害の克服と気候変動による被害の減少を目指す為に、南部メコンデルタ地域の多くの地方は、栽培と養殖業を畜産へシフトさせました。
これまでに、農業はメコンデルタ地域の主要な経済部門となりました。長期間にわたり、各地方は、栽培と養殖業だけを集中してきました。しかし、畜産業は、各家庭に点在されたため、経済的効果をもたらさないのです。カーマウ省農業農村開発局のグェン・バン・チャン副局長は次のように明らかにしました。
(テープ)
「畜産業を発展させる為に、カーマウ省は幾つかの畜産物の種類を定めました。それは先ず、ミツバチの飼育です。これは、同省のメリットの一つです。次は、ツバメの飼育です。これは、干ばつや塩害が発生しても、影響を受けないからです。そして、アヒルの飼育を集中することです。」
アヒルへの飼育転換
メコンデルタ地域における畜産部門を復興させるために、現地住民は、家禽や牛、豚など従来の畜産物から、水をあまり飲まず、天候不順にも耐えられる動物であるアヒル、ヤギ、ウサギ、ツバメ、ミツバチ、蛇などへと飼育転換をしています。
農業農村開発省・畜産局のグェン・バン・チョン副局長は次のように語りました。
(テープ)
「南部メコンデルタ地域にとって畜産は強みとなっています。畜産物の種類も豊富です。重要なのは、干ばつと塩害に耐えられる畜産物を選べるということです。」
一方、農業農村開発省のブ・バン・タム次官は「同省は、政府に対し、メコンデルタ地域における畜産部門の発展に向けた技術的方策を提出する。」と明らかにし、次のように語りました。
(テープ)
「農業農村開発省は、干ばつと塩害の被害を克服するため、メコンデルタ地域には畜産の復興に向けた複数の潜在力と強みがあるということを認めています。畜産は展望のある部門になる可能性があるからです。」
南部メコンデルタ地域の各省は、それぞれの地方の潜在力と強みを良好に活用すれば、畜産の発展を成功させるはずです。