ベトナムの政治的地位向上につながるAPEC2017
(VOVWORLD) -数日後、中部沿海地帯にあるダナン市で、APEC首脳会議が始まります。APEC2017年の活動の枠内で、年初から、ベトナムの多くの市や省では6件のSOM=高級実務者会合、8件の閣僚会合、及び、100件の会議が開かれ、APEC内の具体的な協力内容が徐々に現実化されるようになりました。
外交戦略研究所のチャン・ベト・タイ副所長 |
APEC2017を主催することは刷新、開放政策の実施、国際社会への積極的参入に取り組んでいるベトナムの姿を生き生きと表わすものです。
設立いらいこの30年、APECはグローバル成長と連携において牽引役を示しています。APECはアジア・太平洋地域をダイナミックに発展させる他、世界の経済、政治分野に重要な役割を担っています。
APEC2017、試練をチャンスにする
アジア太平洋地域は現在、貿易、社会、安全保障などの分野において多くの試練に直面しています。貿易保護主義が増加傾向にある他、環境汚染、気候変動などの問題も浮上しています。特に、政治・安全保障情勢が大きく変動し、APEC内の協力に影響を与えています。
APECは地域における重要な組織あり、加盟諸国が直面している試練に対応するための体制を整えています。そのため、APEC2017のテーマと優先課題はAPEC加盟21カ国の共通の願望を反映する必要があります。APEC2017国家委員会所属書記委員会のグェン・ミン・ブー( Nguyen Minh Vu) 副委員長は次のように語りました。
(テープ)
「ベトナムが打ち出したAPEC2017のテーマは「新しい原動力を作り出し、未来を培う」です。そして、4つの優先課題は持続的、かつ、創造的、包摂的成長の促進、地域内の経済連携の促進、零細、中小企業の競争力と創造性の向上、食糧安全保障と持続可能な農業の強化、及び、気候変動対応となっています。APEC加盟諸国はAPEC2017の共通の優先課題を高く評価しています。」
APEC2016の主催国であったペルーのSOM代表団のRaul Salazar団長はベトナムが打ち出したAPEC年2017のテーマと優先課題が世界経済の状況に見合うことから、加盟諸国の賛同を受けていると明らかにし、次のように語りました。
(テープ)
「これらの優先課題は非常に重要な意義を持つと思います。最初の課題は新しいアイディアと技術を応用するということです。ベトナムがこの4つの優先課題を選んだことは正しいものです。これはベトナムの全面的発展に役立つと思います。また、ベトナムが食糧安全保障を重点的課題にすることを高く評価しています」
APEC2017、ベトナムの地位向上に寄与
この20年、ベトナムはAPECの能動的、かつ、責任感があるメンバーであり、APECの協力に効果的に寄与してきました。現在、ベトナムはAPEC加盟21ヶ国の中の13カ国と戦略的パートナー関係、又は、全面的パートナー関係を構築しました。今回のAPEC首脳会議にあたり、アメリカのトランプ大統領のベトナム訪問を含め、APEC加盟諸国の多くの首脳がベトナムを訪問します。これに関して、APEC研究センターのセンター長を務めている外交学院所属外交戦略研究所のチャン・ベト・タイ( Tran Viet Thai) 副所長は次のように語りました。
(テープ)
「トランプ大統領が今回のAPEC首脳会議にあたりベトナムを訪問するのは国際社会におけるベトナムの地位が高まっていることを示しています。現在、ベトナムは多様化多角化外交政策を実施しており、その中で、アメリカとの関係が良好に発展しています。」
今後も、APEC加盟諸国との協力はベトナムの優先課題の一つと位置づけられます。2017年のAPEC首脳会議を主催することはベトナムが世界友人にベトナムの伝統的文化や経済がダイナミックに発展しているというベトナムの姿をピーアールするチャンスともなることでしょう。