(VOVWORLD) -今年上半期に、ベトナムのGDP=国内総生産の伸び率は3.72%に達しまし、今のところ前向きな兆しを見せています。これはマクロ経済の指導に対する政府の効果を示していると言えます。
ベトナム政府は関連各部門、機関、地方と協力して、機会をつかみ、試練を乗り越え、経済を回復させ、今年の社会経済発展の目標の遂行を図っています。
明るい兆しがある経済
経済が多くの困難に直面している背景の中で、いくつかの分野は好調に発展しています。例えば、サービス業が昨年同期と比べて6.33%増、インフレ率が抑制されていること、為替レートが安定していること、公共投資が良好に実施していることなどです。
特に、今年の第2四半期の経済成長率が4.14%で、第1四半期と比べて増加したということです。これらの成果は政府が多くの新しい政策を実施してきたことによるものです。これらは法人税とVAT=付加価値税の納付期限の延長、貸出金利の削減、不動産市場の困難解決を目指す対策などです。
ベトナム経済研究所のチャン・ディン・ティン元所長は「政府は市場の動きを基礎に、臨機応変な指導を行った。これと同時に、公共投資の実施を加速させ、これを経済成長の柱の一つと見なしている」と明らかにし、次のように語りました。
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「今年、政府が問題点を指摘したうえで、臨機応変な対策を打ち出しています。世界情勢が不安定な中で、最も重要なことは安定を維持し、今後の経済開発に基盤を作り出すということです」
経済専門家らは年末まで、および向こう数年の経済成長に関する目標の遂行のため、最も重要なことは、マクロ経済の安定化、インフレ率の抑制、貸出金利と為替レートとの均衡とれたことなどです。ベトナム投資開発銀行の経済専門家であるカン・バン・ルック博士は経済成長率を回復させるため、新しい利点や機会を活用する必要があると述べ、次のように語りました。
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「経済発展の長期的な動機付けのため、次の3つの課題を解決しなければなりません。第一は経済構造の再構築。第二は労働生産性の向上。第三はデジタル転換、または、イノベーションの強化を進めるということです」
目標値を遂行するため尽力
先頃ハノイで行われた政府の7月の月例会議で、フアム・ミン・チン首相は今年の経済成長率が6.5%に達するための対策について、次のように語りました。
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「省庁、部門、機関、各省や市人民委員会委員長が自らの役割、任務、権限を基礎に、掲げられてきた任務の遂行のため指導活動に尽力しています。計画投資省は2023年の国家予算からの投資計画の立案を完了しました。そのほか、各地方は企業と国民の経営活動に便宜を図るため、経営条件や行政手続きの簡素化を進めるとともに、外国直接投資の誘致、民間連携を強化しています」
これと同時に、チン首相は商工省に対し大規模な工業生産プロジェクトを加速させるほか、ベトナム企業がグローバル・バリューチェーンへの参加を奨励するよう提案しています。