(VOVWORLD) -ハノイ市ナムトゥリエム地区にあるニャット・タムというゼロドンの精進料理食堂があります。
毎日、この食堂は、貧困者や精進料理が好きな人に百人分もの食事を無料で提供しています。これは女優のホアン・キム・ゴックさんと母のチャン・カム・トェットさんの発案により始められました。
チャン・カム・トェットさん(立っている人) |
10年前、トェットさんは無料の食堂、つまりゼロドンの精進料理食堂をオープンしようと決意しましたが、実現できませんでした。今、ようやく娘である女優ホアン・キム・ゴックさんの支援の下、この願望が叶いました。
この食堂をオープンするのは、すべての人に喜びと健康をもたらし、ここに来るだれもが自分の家に戻ったような温かい感じに包まれるように、との願いからです。
毎朝6時からこの食堂に多くのボランティアが集まって昼食を準備します。野菜を洗う人がいれば、調理をする人もいます。10時には料理ができ上がります。野菜、焼き豆腐、揚げ春巻きなどすべての料理は植物から作られたものです。1セットでお腹がいっぱいになります。
(テープ)
1.「私は今年80歳になりましたが、フェイスブックを通じてこの精進料理食堂を知るようになりました。女優のゴックさんが食堂をオープンしたと知って感心しています。ゴックさんはまだ若いのに、有意義な活動を行っていますね」
2.「毎日この食堂で食事をとっています。ここの精進料理は私の口に合い、大好きです。また、食堂のスタッフは皆熱心にお世話してくれます」
この店のお客さんはガードマンや出稼ぎ労働者など貧しい人々です。これらの人々は収入が不安定で、少ないですから、昼食代が節約できて喜んでいます。北部ハナム省の出稼ぎ労働者チャン・バン・ビンさんは次のように語りました。
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「この店の食事は美味しいです。お金がない時にもこのような食事ができ嬉しいです。お店の人は愉快で、私を気遣ってくれます。彼らは遠慮なくここに来てくださいと言ってくれます。何かお礼がしたいですが、彼らは何もいらない、ここに来るだけでよいと言ってくれています」
この食堂は毎週月曜日から金曜日まで開いています。毎日、10人が志願してにここで調理をしています。
無料の食堂の精進料理 |
無料の食堂、つまり、ゼロドンの精進料理食堂は多くの人々の注目を集めています。精進料理の食材を生産している施設のオーナーであるグエン・カク・チュンさんは「この食堂の創始者が人々に無料で食事を提供していることを知り、食堂に食材を支援するとともに、志願して調理することにした」と明らかにし、次のように語りました。
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「現在、ハノイには精進料理を食べる人が多くいます。私たちは精進料理の食材店を経営している友達に対し、今後も、この食堂に無料で食材を提供するよう呼びかけます。このような食堂がさらに多く開設することを望んでいます」
精進料理食堂をオープンしてから、オーナーであるトェットさんは忙しく大変ですが、貧困者や精進料理が好きな人に無料で精進料理を提供することができ、やりがいを感じています。この食堂に行くと、だれでも清潔で温かい雰囲気に包まれ精進料理を味わうことができます。トェットさんは次のように語りました。
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「ここに来ると楽しくて、自宅に帰ったような感じがすると多くの人々は言っています。私は精進料理の価値を多くの人々に広めるため、この食堂を今後も続けていくことを望んでいます。たとえ、スポンサーが居なくなっても、できるかぎりこの食堂の運営に取り組みます」
ホアン・キム・ゴックさんと母親のチャン・カム・トェットさん、およびボランティアの人たちは人と人との温かい触れ合いと分かち合いの精神を広めるため、毎日、この精進料理食堂の運営に取り組んでいます。