ベトナムの文化遺産の保存に対するユネスコの貢献

(VOVWORLD) -これまで、ユネスコ=国連教育科学文化機関はベトナムの文化遺産の維持、保存に積極的に支援してきました。

文化遺産の維持、保存は民族色豊かな文化の保存とその価値の発揮につながるもので、ぞれぞれの国の過去と現在を結びつけることにより、その国の将来を築くものです。これまで、ユネスコ=国連教育科学文化機関はベトナムの文化遺産の維持、保存に積極的に支援してきました。

ベトナムの文化遺産の保存に対するユネスコの貢献 - ảnh 1            ハロン湾

ベトナムはユネスコが認定された多くの文化遺産を所有し、その中で、文化遺産と自然遺産が合わせて8件あります。その中で、文化遺産が5件で、これらは中部トゥアティエン・フエ省の古都フエの建造物群、中部沿岸地方クアンナム省ホイアンの古い町並み、ミーソン聖域、ハノイのタンロン城跡、中部タインホア省にある胡朝の城塞です。自然遺産が2件で、これらは 北部クアンニン省ハロン湾、中部クアンビン省にあるフォンニャ・ケバン国立公園、紅河デルタ地方ニンビン省にあるチャンアン生態観光区です。

近年、ベトナムのユネスコ国家委員会は各部門、機関と緊密に協力して、文化遺産の維持、保存とその価値の発揮に全力を尽くしてきました。ベトナムユネスコ外交文化局のクン・コク・ハン( Cung Quoc Han) 副局長は次のように語りました。

(テープ) 

「ユネスコは文化遺産の保存に多くの構想やアイディアを出してきました。ユネスコはベトナムに対し、文化遺産の保存に関する構想を出す他、人材育成を支援してきました。これはベトナムを大きく支援してくれました」

1980年代から、ユネスコは国際社会に対し、ベトナムの文化遺産である古都フエの遺跡群の保存を支援するように運動を展開すると共に、映画やポスターを制作して、ベトナムの姿を世界にピーアールすることに寄与しました。ユネスコの各機関は様々な形で、ユネスコにより世界文化遺産として認定されたものを始め、ベトナムの文化遺産の保存に取り組んでいるベトナム政府と各地方を支援してきました。

近年、ユネスコはベトナムと同行して、各地方でのベトナムの文化遺産の保存を支援すると共に、ベトナムの文化遺産がユネスコにより認定されるための申請書類の作成をも補助しました。その他、ユネスコはベトナムの各地にある文化、自然遺産を連結させ、文化遺産の保存に関する経験を交換しました。

ユネスコの支援により、中部古都フエ、ホイアン旧市街、北部ニンビン省など世界文化遺産を擁するベトナムの多くの地方はユネスコにより認定された世界遺産の維持、保存に成功を収めました。その他、文化遺産の保存作業は人民各層の賛同と応援を受けています。ベトナム駐在ユネスコ代表部のチャン・テイ・ホアン・マイ( Tran Thi Hoang Mai)部長は次のように語りました。

(テープ)

「ユネスコにより世界文化遺産として認定されたのは単に称号であることから、その遺産を維持、保存し、その価値を発揮するためには多くの部門や機関の管理活動と地元の人々の認識が重要な役割を担います。ユネスコが認定された遺産の維持、保存に対する認識を向上させる必要があります。経済発展と引き換えに文化遺産を犠牲にすることをしません」

今後、ユネスコはベトナムの文化遺産の保存に対する支援を公約すると共にこれらの文化遺産に対する共同体の認識向上を目指し、宣伝教育活動を強化します。ベトナム駐在ユネスコのミシェル・クロフ代表は次のように語りました。

(テープ) 

「2年前にユネスコ事務局長と共にベトナムを訪れました。その時、ベトナムで実施されていた仕事を満足しませんでした。ベトナムが急速に変貌していることから、私達は新しい目標を設置する必要があります。2020年に、私達は文化遺産の保存に対する認識向上のため宣伝活動を強化する方針です」

それぞれの国にとって文化遺産は貴重な財産であり、経済社会発展に貢献すると共に、観光分野の発展に原動力を作り出すとされています。ベトナムが所有している文化遺産はベトナムだけでなく、人類文化の一部であることから、これらの文化遺産の維持、保存はユネスコを始め、世界の相手の協力と支援が欠かせないものとなることでしょう。

今日のハノイ便りはベトナムの文化遺産の保存に対するユネスコの貢献についてお伝えしました。それでは今日はこの辺で。

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