(VOVWORLD) - 社会全体の努力により、全国の子どもたちは新型コロナの影響を乗り越えて、「子どものための行動月間」と夏休みを楽しんでいます。
ベトナムでは、 6月1日は「国際子どもデー」であり、「子どものための行動月間」の初日でもありましたが、今年は新型コロナの影響で、例年と同様に子どもを対象とする娯楽活動を行うことができませんでした。しかし、社会全体の関心により、子どものための行動月間が活発に行われており、集中隔離施設で隔離措置を受けている子どもを始め、全国の子どもたちはいろいろなケアを受けています。
隔離施設で隔離中の子どもにプレゼントをする。 |
ベトナムでは、6月1日の国際子どもデーを「子どもの正月」とも呼んでいます。夏休みと併せて、子どもを対象とする様々な活動が行われるのが一般的です。その中で、子どもへのプレゼントや、子どもの絵画展、絵画創作キャンプ、凧づくりや凧揚げ、料理コンテスト、焼き物づくりなどの活動は多くの子どもをひきつけました。また、その年の「子どものための行動月間」のテーマに見合う活動も行われました。例えば、2019年の「子どものための行動月間」は「子どもへの性的虐待の防止」をテーマにしたので、子どものための自己防衛スキルや子どもへの性的虐待の防止を手解きする研修会や、このテーマに関する絵画展が行われました。
しかし、今年は新型コロナの影響で、娯楽活動を含む多くの人が集まる活動が中止となったので、子どもたちは例年のような楽しいひと時を過ごすことができませんでした。新型コロナ禍で子どもが自由に楽しく遊ぶという権利が集中隔離施設や封鎖されている地区などで確保されていないという現状を前に、今年の「子どものための行動月間」は「子どもの権利保護と自然災害、疫病から子どもを守るため力を合わせる」をテーマにしています。
この月間の幕開けにベトナムの子ども保護基金と労働傷病軍人社会事業省は新型コロナに感染し、または感染者との濃厚接触者であり、集中隔離施設で隔離されている子ども4千人を対象に食事を無料で提供するということです。これらの子どもたちに栄養や食品など、あらゆる需要に応えるとともに、精神面でのケアをしてゆく方針です。
実際、集中隔離施設で隔離されている子どもと、封鎖されている地区に住む子どもは精神面でのケアを特に必要としています。北部ハイズオン省の省都ハイズオン市は12の地区が封鎖されているため、これらの地区に住む数百人の子どもたちは、今年の国際子どもデーを完全に楽しむことができませんでした。ハイズオン市ファム・ホン・タイ通りに住むグエン・トゥ・チャンさんは、外に出ないので、娘が好きな食べ物やおもちゃを買うにも封鎖にあたる係員に頼むしかなかったと語りました。チャンさんの話です。
(テープ)
「子どもたちは娯楽施設に行ったり、外で行われる賑やかな活動に参加できず、家の中で遊ぶだけなので、とてもかわいそうですね。子どもたちが外で楽しく遊べるように、新型コロナが一日も早く収束することを望んでいます。」
ハイズオン市民の多くは封鎖された地区に居住していないものの、子どもを新型コロナから守るため、子どもを外であまり遊ばせていません。これは子どもにとって最大の不幸でしょうが、家族と離れて集中隔離施設での生活を送らざるを得ない子どもはもっと不幸なはずです。そのため、ハイズオン市の行政府と各団体は「子どものための行動月間」を機に、多くの訪問団を集中隔離施設に送り、隔離中の子どもにプレゼントをしました。ハイズオン市のホーチミン共産青年同盟委員会のグエン・レ・チ書記は次のように語りました。
(テープ)
「子どもたちにはおもちゃの他、同盟員が手作りしたハガキをプレゼントしました。これらのハガキは同盟員の心や気持ちが込められていて、これらの子どもたちにとって大きな励ましとなっています。」
ゴミをプレゼントに変えているカントー市の子どもたち |
一方、南部カントー市のホーチミン共産青年同盟も「子どものための行動月間」を機に、新型コロナの影響を克服し、子どもを対象に多くの活動を行っています。その中で、「ゴミをプレゼントに変える」というキャンペーンは多くの子どもを引き付けています。このキャンペーンでは、子どもたちがごみ収集をすると、おもちゃや勉強グッズに変えることができます。小学校4年生のヴ・チョン・トアン君の話です。
(テープ)
「たくさんの関心を受けてうれしいです。多くの勉強グッズを手に入れて親を助けているという気がしてますよ。これからも、一所懸命勉強していい子になりたいです。」
社会全体の努力により、全国の子どもたちは新型コロナの影響を乗り越えて、「子どものための行動月間」と夏休みを楽しんでいます。