(VOVWORLD) -先頃、北部丘陵地帯フート省タイントゥイ県で、聖母信仰とベトナムの村の古い祭りを顕彰するイベントが開催されました。
先頃、北部丘陵地帯フート省タイントゥイ県で、聖母信仰とベトナムの村の古い祭りを顕彰するイベントが開催されました。これはベトナムの建国の祖フン王を祀る神社が置かれたフート省の独特な文化を紹介し、国内外の観光客にベトナムの聖母信仰を深く理解してもらうためのものです。
現場の音
まず始めに、聖母信仰について簡単にご紹介しましょう。聖母道は、19世紀頃からあるベトナムの民間信仰の一つです。「母」と「ベトナムの英雄」を神としているので、一般の人々に、馴染んでいます。長い間、多くのベトナム人にとって、聖母道は心のよりどころとなってきました。
聖母道は、ベトナムの国づくりや防衛分野に貢献してきた英雄を祀っているということです。それは 「水を飲む時、その井戸を掘った人の恩を思う」というベトナム人の美徳につながっているそうです。文化研究所のゴ・ドゥク・ティン元所長は次のように語りました。
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「聖母信仰は多面的なベトナムの女性を形成してきました。母は私たちを産んだ人ですが、天、土、水、稲など私たちを取り巻く自然環境でもあります」
聖母道には文化的な価値もあると言われています。また、他の宗教は死後の世界に向いているものが多いようですが、聖母道は現在の生活を考えるということです。この現世における人々の健康と豊かな暮らしを祈願します。
宗教政策によって禁止されていた時期もあった聖母道ですが、人々の精神面に与える重要性が認められ、現在は復活しています。聖母道の文化は、国の無形文化遺産として認定されています。さらにベトナムは、ユネスコ、国連教育科学文化機関に、聖母道文化を無形文化遺産として登録するよう申請しています。
先頃、フート省タイントゥイ県で開かれた聖母信仰とベトナムの村の古い祭りを顕彰するイベントでは4つの主要な活動があります。これらは聖母信仰の展示、ベトナムの古い村の祭り、伝統的民謡の公演、及び、ストリート文化パフォーマンスなどです。イベント組織委員会の委員グエン・バン・タオ氏は次のように語りました。
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「このイベントはベトナムの建国の祖フン王時代を思い出すため開かれるものです。このイベントを通じて、地元の住民は伝統的文化を誇りと思った上で、その文化価値の発揮に力を入れます」
イベントの枠内で、伝統的民謡の公演が披露されました。ここで、フート省の伝統的民謡ハットスアンやベトナムの伝統的歌唱ハットバン、カーチュなどユネスコ=国連教育科学文化機関により世界遺産として認定された民謡が披露されました。
特に、ストリート文化パフォーマンスでは地元の住民、芸人およそ1000人が参加しました。フート省文化スポーツ観光局文化管理室のグエン・ティ・スアン・ガン( Nguyen Thi Xuan Ngan) 副室長は次のように語りました。
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「このイベントで披露された演目は豊富で、独特です。これは伝統的文化の発揮に寄与しています」
フート省で開催された聖母信仰とベトナムの村の古い祭りを顕彰するイベントでは聖母信仰を顕彰する活動の他、ベトナムの古い村の祭りというイベントも行われました。その中で、北部ホン川デルタに住んでいるベトナム人の日常生活が再現されました。
これを通じて、地元に住む人々の風俗習慣、信仰生活、伝統的民謡や民間遊戯などが紹介されました。このイベントを通じて、フート省の潜在力、強みをピーアールし、農業生産の発展を目指る協力を強化し、同省の特産品の販路を拡大させることに寄与するとされています。
イベントで、お茶、キノコ、ザボン、鶏、川魚などフート省の特産品が紹介されました。イベントの組織委員会のメンバーであるキエウ・ブ・ニン氏は次のように語りました。
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「イベントで、私たちはフート省の特産品を紹介するため、農産物の展示ブース、飲食のブースなどを設置しました」
このイベントはフート省の独特な文化を紹介するだけでなく、地元の人々が故郷の伝統的文化に対する誇りを引き起こすことに寄与することでしょう。
今日のハノイ便りは先ごろ、フート省で開かれた聖母信仰とベトナムの村の古い祭りを顕彰するイベントについてお伝えしました。それでは今日はこの辺で。