(VOVWORLD) -ここへ買い物のほか、各民族の伝統民謡、民間遊戯などを楽しむために出かけていきます。これはビンリエウ県の定期市のユニークな文化です。
ベトナム北東部クアンニン省ビンリエウ県は、中国と接触する国境地域です。この地方には、テイ族(Tay)、ザオ(Dao)族、サンチ(San Chi)族、キン(Kinh)族、ホア族が住んでいます。それぞれの民族はユニークな文化を持っていますが、これらの民族には現在、独自の定期市の文化が残っています。
定期市は昔、旧暦の3月の奇数日に開かれていましたが、現在は、住民の需要が高まったことにより、毎週日曜日に開かれています。ビンリエウ町の定期市には、主に地元住民と隣国中国人が訪れています。市場では主に農林物、農具、蜂蜜、薬草、各種のお菓子、果物などが売られています。ここへ買い物のほか、各民族の伝統民謡、民間遊戯などを楽しむために出かけていきます。これはビンリエウ県の定期市のユニークな文化です。
一方、ドンバン町の定期市もまたユニークな一面があります。小さな市場の敷地内には、藁葺きの飲食店がたくさん並んでいます。ドンバン町の定期市を訪れる観光客は、ザオ族、ティ族、サンチ族の伝統料理である焼うどん「フォーサオ(Pho Xao)」を是非味わうよう薦められます。この定期市の焼きうどんはどこよりも美味しいからです。原料は、主に、米粉で出来た麺、豚肉、モヤシなどです。
焼きうどん |
焼きうどん店のオーナーは次のように明らかにしました。
(テープ)
「私は、毎朝3時に起床して、米粉液を作り、米粉液を薄く丸く延ばして蒸した生地を麺状にカットしておきます。お客の注文が入ると、うどんを焼き始めます。焼きうどんは温かいうちに食べるのは最高だからです」
特に、ドンバン町の定期市は旧暦の4月4日に開く市が特別だとされています。この特別な定期市では、ザオ族の文芸公演や、刺繍コンテストなどが行われます。ザオ族の考えでは、旧暦の4月4日は、物事をするのに縁起の悪い日とされており、この日は何もせずに、定期市に行くのです。このため、旧暦の4月4日になると、定期市は色とりどりの衣装を着た人で混みます。
ザオ族の一人は次のように語っています。
(テープ)
「私たちは、以前から、旧暦の4月4日になると、何もしないで、市場に遊びに行くのみです。友だち、あるいは、昔の恋人などと出会って、楽しく会話します。誰もがそうしていますから、恥ずかしいとは思いません」
特別な定期市では、市場の客は、おしゃべりしたり、歌ったり、色々な民間遊戯に参加したりします。市場を訪れた客は次のように語っています。
(テープ)
「この特別な定期市に来て、友だちや知り合いと一緒に遊ぶだけです。楽し過ぎて、家に帰りたくない時もありましたよ」
今後、ビンリエウ県の行政当局は、ナイトマーケットを開く予定をしています。このナイトマーケットでは、特産品や、OCOP=一村・一品の製品などが販売されるほか、各民族の伝統民謡、民間遊戯などが行われます。