(VOVWORLD) -中国との国境線があるベトナム北部山岳地帯ランソン省は多くの森林の産物がありますが、その中で、八角を抜きにして語ることはできません。秋は八角の収穫期ですので、ランソン省の住民は収穫で忙しくなっています。
秋がやってくると、ランソン省バンクアン県にある八角の林から芳しい香りがしています。この時期は地元の人々が八角を収穫に行く頃です。
バンクアン県イエンフック村に住むトゥ・バン・ドンさんは「長年にわたり八角の木を植えてきた人々の経験では八角の木の枝が折れやすいので、晴れた日に収穫に行く。」と明らかにし、次のように語りました。
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「20年間にわたり、八角の木を植えてきました。八角の木を植えてから、あまり手入れをしなくても大丈夫というメリットがあります。毎年、年2回旧暦7月と12月に収穫します。トウモロコシとイモの栽培と比べて、八角の栽培の収入がかなり高いです。八角の木を栽培してから、家計が改善されてきました。地元の人々はいずれも八角の木を栽培しています。今、商人たちが私たちの自宅まで来て、八角を買い付けるので、市場まで行って売る必要がありません」
バンクアン県ビンフック村に住むノン・バン・トゥさんはこの40年間にわたり、八角の油の抽出を行ってきました。トゥさんは現在、自分が抽出した八角油が国内外の市場に販売するため、商標づくりを行っています。トゥさんの話です。
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「毎年、私の工場は八角油およそ10トン~15トンを抽出しています。これは先祖が伝わる伝統的職業です。品質がよい商品を生産していますが、地元の行政府が販路の拡大を支援してもらうことを望んでいます」
ランソン省農林産物輸出加工有限会社のフアム・テイ・ザン社長は次のように語りました。
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「私たちは八角を輸出すると共に、八角を原材料に床クリーナー、シャンプー、食器洗剤を生産しています。顧客は地元の人々が生産しているこれらの製品を愛用しています。私たちは関連各機関と協力して、これらの製品を国内外の顧客に広報することを望んでいます」
現在、バンクアン県で栽培されている八角の林の総面積は1万4千ヘクタールで、毎年、2万7千~3万トンの八角を収穫しています。同省は2030年をめどに、八角の栽培の総面積を2万ヘクタールに増やす計画があります。バンクアン県農業課のノン・バン・トゥン課長は次のように語りました。
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「今後、バンクアン県で、八角の油を抽出する工場が建設され、近代的な機械設備が利用されます。また、この工場はバンクアン県で栽培されるすべての八角を買い入れます。この工場が稼働したあかつきには、八角の多くの製品が生産され、ヨーロッパを始め、各国への輸出の需要に応えます。現在、私たちは投資家に八角の加工業への投資を呼びかけています。」
ランソン省は長期的な計画で、八角の製品の価値の向上に取り組んでおり、ランソン省の八角のブランドの確立に寄与しています。