ニントアン省のバウチュック陶器村

(VOVWORLD) -バウチュック(BauTruc)陶器村はニントアン省ニンフォック県フォックザン町に位置しており、国内で有名な陶器職業の村の一つとなっています。
ニントアン省のバウチュック陶器村 - ảnh 1

資料によりますと、バウチュック陶器村の創始者は、ポッロンチャンさんです。約1千年前に、バウチュック村出身のポッロンチャンさんは朝廷の官吏就任の要請を断って、この村に戻り、村人のチャム族の女性たちに、陶器の製造方法を教えたそうです。

チャム陶器の重要な特徴は、陶器製品を通してチャム族の信仰、風俗習慣、文化を表現するということです。バウチュック村の陶器製品は、踊り子アプサラの像、像やレリーフによるシヴァ神の踊り、チャム族の踊り、サラナイトランペッター等を表現しています。バウチュック村の陶器生産業は、文化スポーツ観光省から、国の無形文化遺産として認定されました。この村の陶器は手作業で生産されています。

ニントアン省のバウチュック陶器村 - ảnh 2

チャム族の伝統手工業と言えば、陶器製造業を思い出すことでしょう。フォックザン町人民委員会のダン・シン・アイ・チ副委員長は次のように明らかにしました。

(テープ)

「バウチュック陶器製造業が独特なのは、すべての製品が手作業で行われるということです。陶工の器用な手つきによって作られた製品はとてもユニークなものです」

バウチュック村の陶器のデザインは、主に河川や、植物などをモチーフしています。また、表面には釉薬が付着していないので、陶器製品は黄褐色、赤褐色、黒褐色、茶褐色など様々な色があります。陶器製品の成形をして、乾燥させた後、焼きあげます。全ての工程が手作業で行われるので、同じ製品は二つとありません。

村の陶工は次のように明らかにしました。

(テープ)

「素材に使う土は、乾燥し、細かくしたものに、水を加えて一日寝かせてからよく練ったものを使います。しなやかな手の動きによって、土のかたまりが徐々に柔らかく滑らかになって形が整えられていきます。加熱工程も従来の方法で行われています。窯も要らず、薪や、藁などで焼きます。我が家は代々この職業に従事しています。私は4代目です」

ニントアン省のバウチュック陶器村 - ảnh 3

2022年11月29日に、モロッコで開催されたユネスコ国連教育科学文化機関の第17回無形文化遺産保護条約政府間委員会において、チャム族の陶芸技術は緊急に保護する必要がある無形文化遺産として認定されました。

ニントアン省文化スポーツ観光局のバン・コン・ホア副局長は次のように明らかにしました。

(テープ)

「バウチュック村の陶器職業は保護されなければ、将来失われてしまう恐れがあります。この村の陶器製品は、世界で唯一無二の無形文化遺産であると言えるでしょう。バウ チュック陶器村のような陶芸技術がある国はほかにありません。ユネスコは、チャム族の陶芸技術を緊急に保護する必要がある無形文化遺産として認定することから、ベトナム政府は、この無形文化遺産の保護政策を講じます」

世界の多くの古い陶器の村は徐々に無くなり、わずかな村のみが伝統的職業を保持している中で、バウチュック陶器村は今も存在し、古代の陶器作りの真髄を保っています。

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