(VOVWORLD) -ベトナムの減塩しお「ナノソルト」の生産は、約5年間前、ベトナム有限会社「ABACA」社により行われました。同社は海の天然ミネラルを含む減塩しお「ナノソルト」の製造に科学技術を活用してきました。
減塩しお「ナノソルト」の特徴は、塩化ナトリウムの含有割合が 50% と低く、海の天然ミネラルから 60 種類の優れたミネラル微粒子を補うことで、使用者の心臓の保護、血圧の安定、抵抗力の向上に役立つとしています。
「ABACA」社の共同創始者であるホー・スアン・ビンさんは次のように明らかにしました。
（テープ）
「中部ゲアン省クインリュウ県は私の故郷です。ここには600ヘクタールあまりの塩田があります。世界から塩の専門家が塩田を視察し、塩を購入して、フランスや日本に輸出しました。塩の生産は現地の伝統職業ですが、長年、進歩していません。塩生産業者は、依然として粗塩のみを生産しており、生活は安定していません。市場の需要に十分にこたえるためには、従来の生産方式への科学技術の導入が必要とされています。『ナノソルト』は、ベトナムで初となる健康によい塩と言われ、心臓患者、糖尿病、高血圧の患者に役立っています」
減塩しお「ナノソルト」について、グエン・ドウック・トウン博士は次のように評価しています。
（テープ）
「天候や自然に頼った塩と比べて、科学技術の導入により生産された塩は、付加価値が高くなります。海のエッセンスから作られた『ナノソルト』は健康保護に役立つほか、グリーン農業の開発にも貢献します」
現在、「ABACA」社は「ナノソルト」を加工して、クッキングソルト、薬用塩、ビューティーソルトなどを生産しています。
減塩しお「ナノソルト」の生産プロジェクトは、健康増進と経済開発に貢献するほか、クインリュウ県の塩生産業者に安定した生活をもたらしています。減塩しお「ナノソルト」による加工品は、国内の多くの地方に出荷されています。
先ほどの「ABACA」社の共同創始者であるホー・スアン・ビンさんはさらに次のように明らかにしました。
（テープ）
「多層分析技術を開発すると、海水から体に有益なミネラルを採取することができます。海水は無尽蔵の水資源です。塩は海水、太陽光、風によって生産されるため、ほぼコストがかかりません。生産者の手間だけです。塩事業は、潜在力のある経済部門となっています」
「ABACA」社は、海洋ミネラル由来の治療薬の製造を目指して、製薬会社に薬用塩を提供する計画があります。減塩しお「ナノソルト」の生産は付加価値の高い塩の生産モデルであり、全国各地の展開も可能であり、世界市場でのベトナムの塩事業の知名度向上も期待されています。