(VOVWORLD) -中部クアンナム省ホイアン旧市街を訪れると、夕暮れから各種ランタンの明かりが灯る明かりを頼りに小道を漂い歩くと、中部民謡の歌声が聞こえてきます。それらの歌声は、どうやら民謡教室の参加者らのもののようです。
毎晩の7時になると、この民謡教室が始まります。教室と言っても、サフィン文化会館のそばに敷いている2枚のイグサの畳だけです。ふだんは、先生3人と7歳から13歳までの生徒8人が座って、中部の民謡の歌いに夢中になります。先生は、楽器を奏でながら、歌い方を教えます。
本日は、ゴック・フエさんだけが民謡の教えを担当しましたが、教室の雰囲気は普通と同様でした。フエさんは次のように語りました。
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「ホイアン旧市街文化スポーツセンターは、フイヒエウ中学校と連帯して、この民謡の教室を開いてから、10年も経ちました。生徒たちは、民謡が好きなので、勉強に夢中になっていますよ。毎晩のように、生徒が満員になります。この教室は、3カ月ごとに総括を行います。優れた生徒は文房具の賞品を授与されます。こうした賞品をもらえて、生徒たちはとても喜んで、教室にもっと参加したくなりますからね。」
フエさんは、ホイアン旧市街文化スポーツセンターに属する芸術演奏チームのベテランアーチストの一人ですが、この教室で無料で子供たちに教えています。フエさんによりますと、約1カ月にわたって、この教室に参加したら、クアンナム省の伝統民謡30曲を基本的に歌えることが出来るようです。生徒たちは中部だけでなく、北部、南部の伝統民謡を身に付くようになります。
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「子どもたちが民謡に興味を持って、勉強に夢中になってくれるので、私たちはとても嬉しく思います。これからも、子どもたちにもっと多くの民謡を教えたいのです。この教室に参加してきた多くの子どもは、民謡のど自慢コンクールで優勝しましたよ。」
この民謡教室に参加するのは小中学校の生徒だけでなく、伝統民謡に興味を持つ大人もいます。ホイアン旧市街のある住民の話です。
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「私は中部民謡が好きですので来ました。この教室の参加者は多くて、上手に歌っているのを知り、参加することにしました。昼間は、仕事で大変疲れますが、頑張ります。」
他方、南部ホーチミン市に住むハ・フォン・ヒエンさんは、ホイアンに短期出張した際に、この教室に参加しています。
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「ホイアン旧市街を歩いている時、民謡教室を知り、思わずに参加しました。前から民謡が好きになった私は、教えてくれる教室が中々見つけなかったからです。民謡の先生たちは、熱心に教えてくれました。」
教室を照らす舞台の様な彩り鮮やかなライトではなく、街路灯の光とホイアン旧市街の観光客の拍手の音だけが相次いでいます。そんな素朴な教室は、ホイアン旧市街の魅力を引き出しています。