(VOVWORLD) - これまでに、ホーチミン市における医療分野へのデジタル技術の応用は市民の利便性を図ってきました。
ホーチミン市は2023年中に、市民の電子健康記録および医療データセンターを実現する計画です。これまでに、ホーチミン市における医療分野へのデジタル技術の応用は市民の利便性を図ってきました。
ニャンザン・ザーディン病院では、キオスク端末で受付番号を発行し、患者の時間節約に役立っています。ゴーバップ区に住むグエン・ビック・トウさんは次のように語っています。
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「この病院ではキオスク端末を活用することにより、受付がとても迅速で、便利です。長い間待つ必要がありません。とても満足しています」
病院の窓口でキオスク端末を活用することはニャンザン・ザーディン病院にとって大きな変化でした。スマートキオスク端末の利用により診察や会計の手続きを手軽に行えるようになったからです。同病院のグエン・ミー・リン医師は、「これまでに、キオスク端末の利用者は、およそ2万人にのぼる。これにより、患者が診察の順番をとるためには1分程度しかかからない」と明らかにし、次のように語っています。
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「病院の受付窓口に設置されたスマートキオスク端末による指紋認証を行うことで患者の満足度は高まりました。同時に、医療保険制度に従って、患者の権利を十分に確保します」
一方、ホーチミン市第2ガン腫瘍病院では、2023年4月に診療治療へのデジタル技術の応用を開始し、これまでに電子カルテと検査画像、検査結果ファイリングシステムの導入を済ませました。そのほか、同病院は、研究所と連携して、画像上における腫瘍の位置を確認するソフトウエアの作成、病理解剖結果の分析をサポートするソフトウェアの導入、治療計画の立案などを進めています。現在、ホーチミン市第2ガン腫瘍病院は、ホーチミン市内の市民のみならず、周辺各省・市の多くの患者への診療治療を行っています。
他方、ホーチミン市眼科病院では、2022年に、人工知能(AI)を用いて、緑内障のスクリーニングと治療のために眼科医をサポートするソフトウェアソリューションEyeDrを導入しました。
EyeDrは、視神経のカラー画像から、早期に診断・治療しなければ視力を失う可能性がある緑内障の兆候を特定することができるということです。AI EyeDrアシスタントは、遠隔診断、迅速な診察と治療、患者の往来時間とコストの節約などに役立っています。ホーチミン市眼科病院のレー・アン・トアン院長によりますと、これらの成果は、同病院がデジタルトランスフォーメーション、情報技術インフラ整備を積極的に行ったことによるものです。
トアン院長は次のように語っています。
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「最初の要素は『ひと』から始まります。デジタルトランスフォーメーションをスムーズに行うためには、デジタル人材が必要です。次の要素は、デジタルトランスフォーメーションを科学的かつ長期的に実施する戦略と計画です」
管理、運営、患者へのサービスにおける情報技術の応用、デジタルトランスフォーメーションは、ホーチミン市の医療部門の変化に貢献したと言えるでしょう。現在、ホーチミン市の医療部門は、スマート病院の建設と整備、市民の健康ケアの効率化に取り組んでいます。