孟宗竹の栽培で困難な状態から抜け出したグエンビン県

(VOVWORLD) -グエンビン県行政当局は、持続可能な貧困解消を目指して、モウソウチク林の栽培面積の拡張、モウソウチクを原料にした製品の生産に注力する方針です。

モウソウチク(孟宗竹)はアジアの温暖湿潤地域に分布する竹の一種です。昔から、うっそうと茂るモウソウチク林は、北部山間部カオバン省グエンビン県のシンボル的な存在となっています。グエンビン県行政当局は、持続可能な貧困解消を目指して、モウソウチク林の栽培面積の拡張、モウソウチクを原料にした製品の生産に注力する方針です。

孟宗竹の栽培で困難な状態から抜け出したグエンビン県 - ảnh 1

モウソウチクはグエンビン県からバオラク県に至るまでの国道34号線の両側のほか、盆地や、丘などで栽培されています。現在、モウソウチクは、地元の農業を支える主力植物となっています。グエンビン県の16の村・町には、約2000ヘクタールのモウソウチク栽培用地があります。

普通、モウソウチクは栽培されてから少なくとも3年間経つと、収獲することができますが、美術手工芸品や畳に用いられるのに、栽培期間は7年間ないし10年間が必要とされます。

カタイン村サペン集落に住むリー・フォン・シンさんは、「モウソウチクの王様」という別名で呼ばれています。というのは、シンさん一家は、2000年代にモウソウチクを栽培した最初の家族であり、モウソウチク栽培用地が現地で最も多いからです。現在、シンさん一家は、およそ6ヘクタールでモウソウチクの栽培をしており、年間3億ドン~4億ドン、約183万円~243万円の収入を得ています。

一方、チュウ・ティエン・タイン一家は、モウソウチクの栽培により、3500万ドン~4000万ドン、約21万円~24万円の年収を得ています。タインさんは次のように語っています。

(テープ)

「長期的には、モウソウチクの栽培は、高い収益をもたらします。少なくとも10年間経てば収穫することができます。私は、幼い頃から、祖父母と一緒に、モウソウチクの栽培をしました。トウモロコシや、稲と比べ、モウソウチクの栽培は、手間がかからず、手入れも不要です」

モウソウチクは、美術手工芸品や、敷物、椅子などの原料として用いられています。グエンビン県にある竹ラグ工場は安定的に稼働しています。この工場は、毎月、およそ2500立方メートルないし4000立法メートルのモウソウチクを消費しています。

孟宗竹の栽培で困難な状態から抜け出したグエンビン県 - ảnh 2クエンさん(左)の竹ラグ生産工場

竹ラグ生産会社「MTV688」社のグエン・クアン・クエン社長は次のように明らかにしました。

(テープ)

「私も色々調べましたが、カオバン省で栽培されるモウソウチクほど基準を満たしたモウソウチクはありませんでした。この地方のモウソウチクの表皮には、光沢があり、毛がなくてなめらかです。モウソウチクで出来た畳は、汗を吸収せず、使えば使うほど耐久性が増します」

「MTV688」社は、地元のモウソウチクを買い付けるほか、数百人の仕事斡旋に貢献しています。同社のある労働者は次のように明らかにしました。

(テープ)

「私は、この竹ラグ生産会社で10年間も働いています。この仕事に慣れていますので、大変ではありません。それに加え、ほかの仕事と比べ、安定した高い収入を得ることができます」

グエンビン県は2025年までに、モウソウチクの栽培用地を少なくとも1000ヘクタールに拡張するように取り組んでいます。同時に、バンフォン集落、およびフィアオアック・フィアデン観光地区でのモウソウチク林体験ツアーを開設する計画です。これらの取り組みは、住民の物心両面での生活改善に貢献することが狙いです。

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