(VOVWORLD) -2019年の第3四半期末に、北部クアンニン省は、日常生活の中でDVドメスティックバイオレンスに遭った女性向けの「一時的な避難セルター」を再開することになります。
DVドメスティックバイオレンスに遭った女性向けの「一時的な避難セルター」はクアンニン省社会問題担当センターの建物の4階にある |
これは、激化する性的暴力に対応する措置の一つであり、これらの人々に精神的安定を与え、同じ境遇にある人々と共に苦しみを分かち合う場となっています。
約10年間にわたって、この「平穏な家」のコーディネーターを勤めてきたチャン・タン・トウイさんは、「DVに遭った女性たちは、精神的にも肉体的にも深刻な障害を受け、ひいては、自閉症になったり、自殺したい時もあった。しかし、彼女たちは、この『平穏な家』に避難してから、楽観的な精神を取り戻すようになった。」と明らかにしました。トウイさんによりますと、DVに遭った女性向けの「一時的な避難のシェルター」は、補助金で運営されていたので、経費が無くなり、4年前に中止せざるを得ませんでした。
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「一時的な避難のシェルターに行って来た多くの女性は、自分自身が悩んでいる過酷な状況を忌憚なく述べました。そして、自宅に戻ったとき、物の見方や、考え方やを変化し、自信を持って自分の人生と幸福に関わる問題を考えるようになりましたよ。」
そこで、ベトナム労働傷病軍人社会事業省はKOICA=韓国国際協力団と連携して、クアンニン省において「ベトナムにおける女性と少女に対する暴力防止対策モデルの構築」に関するプロジェクトを実施することになりました。日常生活の中で暴力を受けた女性と少女向けの「一時的な避難のシェルター」はこのプロジェクトの一部です。この場所は、受け入れ、健康診断、コンサルティング、法律補助、及び、宿泊施設の提供などについて、困難を抱えた女性たち全般を支援する施設になっています。
クアンニン省社会問題担当センター長の話を聞いてみましょう。
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「クアンニン省にとって、このプロジェクトの実施は極めて重要だと思います。私たちの願いは、暴力行為を受けた女性・子どもの社会的な弱者を支援するモデルが早期に構築されるということです。」
労働傷病軍人社会事業省所属男女平等局は、男女平等に関する国家目標を実現して、全国63の地方に「一時的な避難のシェルター」の開設を補助することになります。このモデルの効果向上について、ベトナム女性連合会・女性発展センターの代表は次のように明らかにしています。
(テープ)
「社会的な弱者を効果的に支援することや、暴力行為の被害者が、暴力のない生活を送るためには、カウンセラーの能力にかかっています。カウンセラーは依頼者の安全のために全力を尽くし、また、暴力を引き起こした者の責任を示しなければなりません。」
暴力に遭った女性・少女向けの「一時的な避難のシェルター」の構築は、男女平等と暴力防止に向けた国家の関心を示すことです。しかし、これは、一時的な措置に過ぎません。そこで、男女平等の目標を持続的に実現する為には、女性だけでなく男性に対しても、男女平等、法律などを深く理解させてゆく必要があるということです。