(VOVWORLD) - ハノイ旧市街で、お正月テトを祝う様々な伝統的な儀式やイベントが開催されている中、旧市街に暮らすチュオン・ティ・ハさん一家は揃ってテトの準備を行っています。
一年間を振り返り、ハさん一家は昔から伝わるテトの風俗習慣を尊重しながらも、シンプルで、温かいテトを過ごしています。
(現場の音)
大晦日の午後、ハさんの家族は集まって、先祖へのお供え物としてお正月テト用の料理を作っています。ハさんの家族にとってテトには緑豆と砂糖で炒めたチェ・コ(Che Kho)という料理が欠かせないそうです。ハさんの話です。
(テープ)
「姑の言うとおり、テトにはチマキ『バインチュン』や鶏肉、漬物のほか、チェ・コが欠かせません。これらは昔のハノイ市民のテトの定番料理です。ご先祖を供養するため、姑に学びたいと思います」
先祖へのお供え物=Ánh Huyền |
ハさんは、第4次産業革命の現代、テトの買い物はとても楽になったと述べています。パソコンやスマートフォーンでどんな品物をも買うことができます。ハさんはまた、次のように語りました。
(テープ)
「現在、ライフスタイルが変わって、サービス業が急速に発展しています。テトの品物の買い物、料理、家の掃除など、テトの準備を全て家族がするのではなく、サービス会社にやってもらいます。テトの楽しみ方はいろいろあると思います」
ベトナム人はテトを迎えるにあたり、全てのものが綺麗で完璧な状態になって、新年はすべてがうまくいくとしています。そのためテトを控え、家を綺麗に掃除する習慣があります。現代生活は忙しく、ハさんの家族のように、ハウスクリーニングサービスを利用する家庭が増えています。ハさんの義理の妹は昔と現代のテトの過ごし方のバランスをとるのがよいと述べ、次のように話しました。
(テープ)
「サービス会社に頼むことで、のんびりとテトを楽しむことができます。テトの品物には、従来からのお菓子の代わりに新鮮な果物を買います。健康によく、美味しく食べられるからです」
2年間続いた新型コロナウイルス感染症の抑制後、はじめて、今年、外国に留学しているハさんの息子が一時帰国し、家族の団らんが図られました。家族全員が先祖の祭壇に線香を手向け、礼拝した後、テトのご馳走を食べながら、団らんしています。
(現場の音)
「家族全員に健康と平安を、こどもたちによい成績を恵んでくださったご先祖に感謝申し上げます。みなさんは何か願いがありましたら、祈ってください。これは重要な儀式であり、一年の締めくくりと新年への移り変わりの節目となります。来年もよい年になりますように、また、ご多幸をお祈り申し上げます」