(VOVWORLD) -ナギウ村メボン集落に住む少数民族タイ族であるラン・ティ・ネさん一家は、3000平方メートルの土地にリュウガンを栽培して、経済発展に成功した一例です。
ソンマ県は北部山岳地帯ソンラ省の中でも大きな果樹面積を有する地方の一つです。特に、約7600ヘクタールのリュウガン畑を有しており、省内で一番大量のリュウガンを栽培する地方となっています。リュウガンなどの果樹栽培は、住民の貧困解消におおいに貢献してきました。
ナギウ村メボン集落に住む少数民族タイ族であるラン・ティ・ネさん一家は、3000平方メートルの土地にリュウガンを栽培して、経済発展に成功した一例です。ネさんは次のように語っています。
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「我が家はリュウガン栽培に着手してから、安定した収入を得られるようになりました。現在は、経済発展を遂げて、充実した生活を送っています」
ネさん一家は、2023年初頭に、桂円肉を生産するために、リュウガン肉用の乾燥炉を購入しました。これにより、大量のリュウガンが消費できるようになりました。ネさんはさらに次のように述べています。
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「桂円肉の販売価格と比べ、生のリュウガンはとても安い価格で売買されるので、リュウガン肉の乾燥炉を購入することにしました。桂円肉の売上によって得られた収入は約1億ドン、62万円程度です」
メボン集落のカ・バン・ホアン村長によりますと、集落には主にタイ族出身の990人余りを擁する225の世帯があります。近年、村民たちは、トウモロコシ、キャッサバなどの作物を、経済的にも高い価値のある果樹の栽培に転作しました。これまでに、集落全体におけるリュウガンや、マンゴーなどの果樹の面積は110ヘクタールに上っています。果樹の売上により、村民の生活は改善されるようになりました。従って、集落の貧困世帯数は、2024年末には12世帯しか残っていないとのことです。
一方、チエンコーン村では、14世帯が連携して、「バオミン」という名前の農業サービス協同組合を成立し、およそ60ヘクタールの土地に果樹を栽培しています。フック副組合長は、近年、組合員たちは、リュウガン製品の生産効率、品質、付加価値を高めるため、新品種の研究、開発に注力してきたと明らかにし次のように述べています。
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「私たちは、様々な方法を利用して、汁が多く、甘みも強く、香りの良い良好なリュウガンの品種を開発しました。さらに、このような品種の収穫期間は6∼7か月ほどと長いのが特徴です」
ソンマ県人民委員会のカム・ゴック・イエン副委員長によりますと、近年、地元の行政当局の指導者は、村民に対して、季節外れのリュウガンの栽培、マンゴーの接ぎ木をするとともに、VietGAP=ベトナム安全農産物生産基準、およびGlobalGap =適正農業規範の国際的な基準に沿って果樹栽培を行うよう積極的に働きかけました。これらの取り組みは、フルーツの品質を向上し、国内外市場の高い基準に対応することが狙いです。現在、ソンマ県で栽培されるフルーツは、国内各地の卸市場、スーパーなどで消費されるのみならず、欧州市場、イギリス、アメリカ、ドイツ、中国、ニュージーランドなどにも輸出されているとのことです。
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「今後も、私たちは村民たちに果樹の開発と生産への高度な技術の応用を働きかける方針です。特に、農産物の買い入れ、加工、包装に従事する施設に対しても資金調達をサポートします。同時に、貿易振興や製品プロモーションなどに参加するために、フルーツ製品の生産、加工、消費に関する計画の実施を指導することにします」
ソンマ県における2024 年末までの貧困率は2023年の10%から 7.6%程度に低下しました。これは、実のいっぱいなる果樹園のお陰で、特にリュウガンの旬が終わるたびに、地元ではより多くの世帯が貧困状態から抜け出し、富を築いたということです。