サイバースペースにおける国家の領有権保護

(VOVWORLD) - 最近、歴史を歪曲しベトナムの国家主権を侵害する外国のいくつかの映画はベトナムにおいてオンラインプラットフォームでの配信が禁止されていますが、これらの決定は世論の支持と好評を得ています。現在、当局者だけでなく、社会共同体もサイバースペースにおける国家の領有権保護を重視しています。
サイバースペースにおける国家の領有権保護 - ảnh 1映画「あなたのもとへ飛ぶ(Flight to you)」に「九段線」の画像が盛り込まれている=ベトナム映画局

去る7月9日、ベトナム映画局はネットフリックス(Netflix)とFPT通信株式会社に公文書を送り、中国企業が製作した映画「あなたのもとへ飛ぶ(Flight to you)」の削除を要請しました。その理由は、この映画に中国がベトナム東部海域(いわゆる南シナ海)での領有権を主張するために一方的に設定している境界である「九段線」の画像が盛り込まれているということです。

これらの文書は、「九段線の画像や、この映画のいくつかのセリフとサブタイトルは事実を歪曲し、ベトナムの国家主権を侵害し、2022年映画法に違反する」と明記しました。これに関し、著名なジャーナリスト・ビェット・バン氏は次のように述べています。

(テープ)

「中国がこの違法な画像に関する宣伝戦略を展開していることは明らかです。彼らはアメリカとの共同製作映画も含む複数の映画に九段線の画像を盛り込んできました。これは理にかなわないものを馴染みのものへ変えるとの意図があります」

サイバースペースにおける国家の領有権保護 - ảnh 2ベトナムの領有権の宣伝啓蒙教育活動=Cảnh sát biển Việt Nam

中国企業が製作した映画「あなたのもとへ飛ぶ」は九段線の画像が盛り込まれた唯一の映画ではありません。ベトナムでは過去にも複数の映画が「九段線」の描写を理由に上映禁止になっています。

2019年10月には、米中合作のアニメ映画「アボミナブル」の劇中に「九段線」が映り込んでいたため、公開から10日後に上映中止になりました。

そして、今月3日、ベトナム文化・スポーツ・観光省映画局は21日に公開予定だったアメリカの映画「バービー(Barbie)」の国内上映を禁止すると発表しました。その理由は、九段線が地図上に引かれている場面が映っていたためでした。これに関し、海洋・島しょ法を研究する法律家ホアン・ビエット氏は次のような見解を述べています。

(テープ)

「これらの違法行為は厳罰化するへきです。多くの中国人投資家はベトナムで、九段線の画像があるパスポートを使っていますが、ベトナムの銀行は国の領海保護を目指し、これらの投資家へのサービス提供を拒否しました。これらの措置は文化や、映画などの分野にも広げる必要があると思います。また、国の領海保護の重要性に関する国民の認識向上のため、宣伝・啓もう・教育活動を強化していく必要があります」

いかなる国にとっても、国家主権や、領土保全は神聖なものです。ベトナムは各国の主権・領土保全を尊重しながら、自国の独立・自由・統一・領有権を断固として保護するという終始一貫した政策を実施しています。そして、第4次産業革命が迅速に進んでいる現在、サイバースペースにおける国家の領有権を保護することは差し迫った問題となり、正しい路線でもあるといえるでしょう。

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