（写真：vconnex.vn）

新型コロナウイルス感染症が拡大していた2021年7月に発売されたスマート電力使用量監視システム「Vconnex」は家庭や、賃貸住宅、企業を対象とするものです。家庭で使用される場合、電気使用量の閾値上限の設定・管理、家族間の関連情報の共有と省エネに関する認識向上、電気の安全性の確保などが求められています。賃貸住宅にとっては、電気使用量とその費用に関する情報の透明性確保や、貸主と借主の間の使用量と料金の対照、スマートフォンでの計算と決済、電気使用量の上限値超過の警報などを目指します。

一方、企業がこれを使用すれば、電気料金の監視・管理、電力消費量の定期報告、電気使用状況の評定、電力消費の最適化に関する計画立案などが可能となります。ハノイ市ハドン区で民間賃貸住宅を経営しているオーナーダン・バ・ミンさんは、「スマート電力使用量監視システム『Vconnex』により、私と借家人はそれぞれの借家の電力使用量とその料金を容易に対照できるようになり、皆が安心している」と明らかにしました。

スマート電力使用量監視システム「Vconnex」を使用しているハノイ市民のグエン・バン・ドゥクさんもこの製品の性能を高く評価し、「スマートフォンでも容易に電気使用状況を管理・監視できる」と語りました。ミンさんとドゥクさんの話です。

（テープ）

「便利ですね。借家人はスマートフォンで、使用量と料金を見ることができます。必要な場合、スマートフォンで上限値を定めることもできます。その閾値上限に近づくと、警報が出ます。」

「このシステムにより、それぞれの部屋や、各人の使用状況を監視できるようになります。これらの情報はVhomenexというスマートフォンのアプリで見ることができます。これを通じて、生活習慣を変えることもできますね。」

これまで、スマート電力使用量監視システム「Vconnex」は多くの企業から好評を得てきました。各企業によりますと、このシステムはコストの削減や、生産性の向上などにも役立っています。特に、電気料金を20％ないし30％節約できる企業もあるとしています。

「Vconnex」社の技術者ホアン・ナム氏によりますと、スマート電力使用量監視システム「Vconnex」は優れた性能のほか、家庭内のほかのスマートシステムとも互換性があります。また、ベトナム製品であることから、価格が手ごろだということです。一方、「Vconnex」社の南部市場担当者ファン・カク・グエン・コイ氏は、「このシステムは設置しやすいのが特徴である」と明らかにしました。ナム氏とコイ氏の話です。

（テープ）

「このシステムはスマートハウスソリューションの一部なので、各家庭のスマート設備と互換性があります。また、ベトナムが研究・開発・生産したものであり、価格は競争力があります。」

「設置方法はとても簡単です。各家庭の電源を切らなくても、5分～10分だけで、設置できます。使用には、『Vhomnex』というアプリを必要とするだけです」

「Vconnex」社のグエン・ドゥク・クイ社長＝vconnex.vn

「メイクインベトナム賞2021」の授賞式で、「Vconnex」社のグエン・ドゥク・クイ社長は、「わが社の希望は技術を使って、国民と国に奉仕することである」と強調するとともに、「スマート電力使用量監視システム『Vconnex』は小さな設備であるが、数百万人の消費者と企業経営者が使用すれば、国のエネルギー問題解決に貢献する」との見方を示しました。

クイ社長によりますと、このシステムの潜在力は大きく、今後5年間で２７０万戸の家庭が使用する見通しであるとしています。こうした中、「Vconnex」社はこのシステムを引き続き改善していくととともに、優れた性能を持つ新しい製品・ソリューションも研究・開発していく方針を打ち出しているとしています。

クイ社長は次のように述べています。

（テープ）

「Vconnex社は消費者に適切な利益をもたらす製品の開発に注力しています。デジタルトランスフォーメーションのために近代的な技術を導入することは将来の不可欠な要素であり、企業の死活問題でもあると思います」

正しい開発路線や、市場の需要、「メイクインベトナム」という精神などの要素により、今後も、「Vconnex」社は引き続き、応用性の高い複数の新しい製品・ソリューションを研究・開発していく見通しです。これはデジタルトランスフォーション事業を含む国の開発事業に貢献すると評されています。