(VOVWORLD) -10月10日~18日にかけて、ECの査察団はベトナムで第4回査察を行っています。今回、ECの査察団はベトナムのIUU対策に対する第3回査察・検査が行われた際に、ECが出した勧告の実施状況を検査しています。
2017年10月、EC=欧州委員会がIUU=違法・無報告・無規制漁業への対処が不十分であるとしてベトナムの水産物にイエローカードの適用を開始して以来この7年間、ベトナム政府をはじめとする関連機関は、IUU対策やECの勧告の対処に取り組んできました。これはECがベトナムに適用しているイエローカードを早期に解除する前提とされています。
10月10日~18日にかけて、ECの査察団はベトナムで第4回査察を行っています。今回、ECの査察団はベトナムのIUU対策に対する第3回査察・検査が行われた際に、ECが出した勧告の実施状況を検査しています。その中で、港に出入りする漁船、操業中漁船、輸入原材料の監視作業、漁獲物のトレーサビリティの検査を集中的に実施しています。
ベトナムの取り組みが多くの成果を収めた
ティエン氏(TTXVN撮影) |
ベトナムは、ECのイエローカードの解除に向けた決意を固めて、ECの勧告に沿って、解決策を断固として実現してきました。
IUU対策国家指導委員会のフン・ドゥック・ティエン副委員長は次のように明らかにしました。
(テープ)
「漁船が外国の領海を侵犯しないように全力を尽くしています。これは非常に重要な意義を持っています。そのほか、各地方は漁獲に関する記録や書類をきちんと保管して、漁獲物のトレーサビリティシステムを導入しなければなりません」
TTXVN撮影 |
ベトナムはECの勧告の実施に向けて、2019年にIUU対策に関する法的枠組みを完備させました。そのほか、ベトナムはベトナムの漁業活動と国際法に合致させるための法的枠組みを点検、改正しました。現在、沿岸地方にある中央直轄の28省や市のうちの26の省や市は現地における漁船の点検、統計を行い、2017年の水産法第49条に従って、漁獲割当てを確立しています。国家漁業データベースソフトウェア「Vnfishbase」も漁獲船がある31の省や市で展開され、漁獲管理に関する基本的な要求が満たされています。
ECの勧告の実現に引き続き取り組む
ECのイエローカードが早期に解除されるため、近年、中央から地方までの関連機関はECの勧告で明らかにされた問題点の解決に尽力してきました。
水産総局のチャン・ディン・ルアン総局長は次のように語りました。
(テープ)
「IUU対策国家指導委員会委員長を務める副首相は各地方に赴き、検査と指導を行いました。また、農業農村開発省の指導者もIUUに違反している地方を訪れ、直接に指導しました。中央から地方までのすべての機関はIUUの対処に全力を尽くしています」
現在、ベトナムでは全長15メートルを超えた漁船の約97%にVMS=位置情報処理装置が設置されました。また、漁獲物のトレーサビリティシステムも導入されているほか、漁船が外国の領海を侵犯する状況も阻止されました。
ECのイエローカードの早期解除に向けたベトナムの努力は国際市場におけるベトナムの威信を取り戻すだけでなく、近代的かつ持続可能な漁業づくりにも寄与すると言えます。