(VOVWORLD) - 10月28日、ハノイ郊外のホアラックハイテクパークで国家イノベーションセンター・NICホアラックが開業されました。
これはベトナムのイノベーションエコシステムの構築における重要な節目となり、ベトナムが科学技術開発やイノベーションの促進にあらゆるリソースを活用し、地域、および世界のイノベーション中心地へと発展するという目標の達成に取り組んでいることを示しています。
計画投資省に属する国家イノベーションセンターは首相の決定1269号に従って設立され、イノベーション・スタートアップエコシステムの開発を支援する任務があり、科学技術の開発に基づくベトナムの成長モデルの刷新に貢献すると期待されています。
国家イノベーションスペース
NICホアラックは総面積がおよそ2千平方メートルにのぼり、オフィススペースやスタートアップ向けのコワーキングスペース、研究施設、イベントスペース、宿泊施設などを備えた複合施設となっています。
これは国家が主管する世界初のイノベーションセンターのモデルとなり、特別な政策が適用され、企業のイノベーション用のリソースへのアクセスやイノベーション・スタートアップエコシステムの開発、テクノロジーやイノベーションに従事する人材育成、ベトナムのイノベーションネットワークの開発、国内と地域、および世界のイノベーションネットワークの接続をサポートし、ベトナムを地域、および世界のイノベーション中心地に発展させるという目標の達成を目指しています。
同センターの落成式で、ファム・ミン・チン首相は「イノベーションはベトナムの必然的な傾向であり、戦略的な選択肢でもある」と強調し、次のように語りました。
(テープ)
「ホアラックハイテクパークでの国家イノベーションセンターの開業はイノベーション・スタートアップエコシステムの開発において重要な意義があります。また、これはベトナムのイノベーションエコシステムの強化に役立つ統一的なインフラの整備における新たな発展段階の始まりでもあります」
NICホアラックはインフラ整備の傍ら、全世界におけるイノベーションネットワークの開発を進めています。現時点で同ネットワークは20の国と地域に在住しているベトナムの専門家や知識人およそ2千人、およびドイツ、日本、オーストラリア、韓国、台湾、アメリカなどでの8つの支部を擁しています。
効果的かつ包括的で持続可能な協力
NICホアラックの開業は国家のイノベーションスペースの形成を告げるだけでなく、科学技術、イノベーションに基づく急速で持続可能な発展に向けた成長モデルの刷新、独立性・自主性のある経済の構築、工業化近代化事業を促進するというベトナムの決意を示すものとしています。チン首相は同センターに対する投資の効率化について次のように強調しました。
(テープ)
「経済開発にモチベーションを与えるような有望な対象やイノベーション分野に適用する特別なメカニズムを研究・テストする必要があります。また、今後、半導体やグリーン水素など、科学技術やイノベーションの割合が高く、ベトナムに高い付加価値をもたらす分野の開発に関する具体的な戦略、計画、行動計画を立案しなければなりません。さらに、質の高い人材やインフラに関する必要な条件を整える必要があります。そしてイノベーションエコシステムの各主体間の効果的かつ包括的で、持続可能な協力や連携を発揮すべきです」
このように語ったチン首相は各省庁や各レベルの行政当局に対し、イノベーションとテクノロジー分野における国際協力、とりわけ国内外のイノベーション組織や企業と外国の大手テクノロジー企業との協力を促進すること、外国の大使館や大手テクノロジー企業、国際組織に対し、ベトナムのイノベーションエコシステムの企業との投資協力や支援を強化することを要請しました。
チン首相によりますと、ベトナムのイノベーションに関するメカニズム、政策の完備やイノベーション・スタートアップ企業などの要求への適切な対応、およびイノベーションエコシステムの効率化はベトナムの開発事業の促進に貢献するでしょう。