具体的には、ボ・バン・トゥオン国家主席は去る4月にラオス公式訪問、5月にイギリスのチャールズ3世の戴冠式に参列するためイギリス訪問を行いました。一方、ファム・ミン・チン首相は4月、カンボジアでの第42回ASEAN首脳会議や、5月にG7広島サミットの拡大会合に参加しました。

チン首相は5月にG7広島サミットの拡大会合に参加した（写真：TTXVN）

こうした中、ブオン・ディン・フエ国会議長は4月にキューバ、アルゼンチン、ウルグアイ東方共和国の公式訪問を行いました。これらの活動のより、ベトナムと各国との多面的な協力関係の強化や、社会経済開発への海外からの支援やリソースの活用が図られるとされています。

ベトナム 平和な世界の構築に向け各国と力を合わせる

去る4月のラオス公式訪問で、トゥオン国家主席はおよそ20の活動を行いました。ラオス人民革命党書記長・国家主席との会談でトゥオン国家主席は「ベトナムはラオスとともに歩み、豊かな国家の建設に取り組む」というメッセージを発信ました。

一方、ファム・ミン・チン首相はG7広島サミットの拡大会合の枠内でおよそ40の活動に参加し、「より実質的かつ効果的なグローバルパートナーシップの促進、国際連帯の強化、多国間協力の堅持、持続可能な開発、気候変動対応、バランスと合理性の確保、『誰一人取り残さない』という目標実現、各国間の利益調和に尽力し、国連、および各国とともにグローバルな課題解決にあたる用意がある」というベトナムの政策を強調しました。ブイ・タイン・ソン外相は次のように語りました。

（テープ） 

「多国間の課題について、我々は経済の構造転換や工業化近代化、および広範な国際統合を促進している発展途上国の立場から重要な解決策を提案してきました。G7広島サミットの拡大会合で提出されたチン首相の意見は各国と国際組織の指導者から高評を得ました。また、これらの提案は食糧安全保障や、医療、気候変動対応、エネルギー転換、環境保護などを含むグローバルな課題の解決に役立つと評価されました」

トゥオン国家主席は去る4月にラオスを公式訪問した（写真：TTXVN）

一方、ブオン・ディン・フエ国会議長はラテンアメリカ諸国への歴訪で80あまりの活動を行い、「ベトナムは平和で安定的な世界の構築に向け各国と力を合わせる」というメッセージを伝えました。この機に、ベトナムと各国とのおよそ30件の協力合意書が調印されました。

ダイナミックな発展と広範な国際統合に取り組む姿勢

これまでのベトナムの党と国家の指導者の外遊に加え、外国の要人によるベトナム訪問はダイナミックな発展と広範な国際統合に取り組んでいるベトナムの努力を示しています。去る4月、オーストラリアのデービッド・ハーレー総督はベトナムへの国賓訪問を行い、トゥオン国家主席と会談しました。一方、同月、チェコのペトル・フィアラ首相率いる代表団はベトナムを公式訪問しました。

そのほか、ルクセンブルク大公国のグザヴィエ・ベッテル首相やアメリカのアントニー・ブリンケン国務長官、サムスン電子のパク・ハッキュCFO＝最高財務責任者、WTO＝世界貿易機関のンゴジ・オコンジョ・イウェアラ事務局長らもベトナムを訪問しました。

これらの訪問はベトナムの国際統合やダイナミックな開発に貢献すると期待されています。在ベトナムイスラエル大使館のサーディ・サラマ大使は次のように述べました。

（テープ） 

「かつて、ベトナムは戦争が長引いた国として知られましたが、現在、ベトナムのダイナミックな社会経済発展事業や素晴らしい観光スポットが幅広く知られています。ですから、ベトナムは外国人観光客にとって重要な選択肢となっています」

世界情勢の複雑な推移の中で、ベトナムの党と国家の指導者らの外交活動はダイナミックな発展・刷新・広範な国際統合に取り組み、平和な世界の構築に向け各国と力を合わせる用意があるというベトナムのイメージアップに役立っています。また、国際社会におけるベトナムの地位向上、国益保護、「独立、自主、全方位、国際関係の多様化、地域と世界の平和、安定、発展、繁栄を目指す」という第13回党大会の外交路線の展開にも貢献するでしょう。