(VOVWORLD) - ベトナムは常に、社会福祉・環境・社会進歩を犠牲にして単なる経済成長を追求することはしないと主張しています。これは人権擁護を促進するための重要な土台だからです。ベトナムのこうした姿整は国際社会から評価されています。
UNDP=国連開発計画の2021年~2022年期の人間開発報告書によりますと、この2年間の新型コロナ、およびロシアとウクライナとの衝突は全世界の社会と経済に大きな影響を与えているとしています。これにより、世界のHDI=人間開発指数は32年ぶりに2年連続で下がりました。また、世界の9割の国は2020年、2021年のいずれかのHDIが下がりました。これに対し、ベトナムのHDIは2021年に0.703となり、2019年の0.704と比べてほとんど変化がありませんでした。また、ベトナムのHDIは2019年の189か国・地域の中での117位から、2021年には191か国中115位、と2ランク上昇しました。
ウィーセン元所長(VGP撮影) |
また、報告書では、新型コロナウイルス感染症の大流行の中、ベトナムは経済成長率の維持に取り組み、成長は減速し、社会的弱者は様々な困難に苦しんだが、ベトナムの人間開発は後退しなかったとしています。UNDPベトナム事務所のケイトリン・ウィーセン元所長は、この成果は、ベトナムが人権擁護を開発事業の重点的な任務の一つと見なしていることによると述べ、次のように語りました。
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「UNDPは、ベトナムのこの2年間の新型コロナの大流行下の対応を評価しています。当時、ベトナム政府は、貧困対策としての新しい基準を発表し、これにより、社会的弱者を始め、800万人以上が社会政策のメリットを受けられるようになりました。また、評価に値するもう一つの分野は社会福祉政策です。政府は数回にわたって大規模な支援パッケージを展開しました。これは、社会的弱者を大いに助けてきたと思います」
一方、インドの西ベンガル州のインド・ベトナム団結委員会のPrava Samataray理事長は、新型コロナ禍においても「誰一人も取り残さない」というベトナム政府の方針に共感を示し、これは政治と社会の安定に役立っていると述べました。Samataray理事長は次のように語りました。
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「社会の一部だけが国の発展の成果を享受することは、貧富の格差など社会格差の原因となります。しかし、ベトナムは違います。ベトナムが人間を開発事業の中心にしているからです。社会主義を志向する市場経済の構築を目指すベトナムでは、全国民が開発事業に参加し、その成果を受けています」
ドイツの調査会社インターネーションズ(InterNations)が発表した、外国人が住みやすい・働きやすい海外居住地のランキング「エクスパット・インサイダー(Expat Insider)」2022年版によりますと、ベトナムは7位に入っています。また、ベトナム在住の外国人の84%はベトナムでの生活に満足しているということです。他方、国連の持続可能な開発ソリューションネットワークが発行する世界幸福度報告2022年版によりますと、ベトナムは前年より2ランク上昇しました。在ベトナムパレスチナ大使館のSaadi Salami大使は、これらの報告は、ベトナムは人々が平穏で幸福に暮らせる安全な国であるということを証明していると述べ、次のように語りました。
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「私は1980年代からベトナムに暮らし、ベトナムの発展を目で見た数少ない外国人の一人です。そのため、私は世界の人々に、ベトナムの素晴らしい発展ぶりを伝えられると思います。食料を海外からの支援に頼っていた貧しい国から、世界の食料安全保障の貢献国へと発展したベトナムです。ベトナムは多くの国の模範となっています。全国民がメリットを享受できる経済成長を目指すという目標がベトナムの成功につながっていると思います」
このように語ったSaadi Salami大使は、人間を開発事業の中心とすることはベトナムの成功の主要な原因の一つであると強調しました。