既にお伝えしましたように、ブオン・ディン・フエ国会議長の招きに応じて、西アフリカのコートジボワール共和国のアダマ・ビクトゴ国民議会議長一行は13日から16日にかけてベトナムを公式訪問しています。これは、コートジボワールの議会議長によるはじめてのベトナム訪問であり、両国が１９７５年１０月に外交関係を樹立して以来、コートジボワールの高級指導者によるはじめてのベトナム訪問でもあります。

両国関係の良好な発展

近年、ベトナムとコートジボワールは両国関係を促進するために、訪問団の往来を促進しています。例えば、２０１９年に、コートジボワールの官房長官、デジタル経済大臣、外相らがベトナムを訪問したのに対し、同年にはブオン・ディン・フエ副首相、および党中央宣伝教育委員会のボ・バン・トゥオン委員長がコートジボワールを訪問しました。

また、国際的な場において互いに支援・支持しあっています。例えば、コートジボワールは、2014年～2016年期と2023年～2025年期の国連人権理事会入り、および2020年～2021年期の国連安全保障理事会入りについてベトナムを支持しました。

そして、ベトナム共産党は、与党である「民主主義と平和のためのウフェ主義者連合（RHDP）」のほか、野党である「イボワール人民戦線（FPI）」および「コートジボワール民主党」との協力関係を持っています。

経済協力について、現在、コートジボワールはベトナムにとってアフリカにおける第2位貿易相手国です。2022年、両国の貿易総額は10億ドルを超えています。ベトナムはコートジボワールからカシューナッツと綿を輸入しているのに対し、コートジボワールにコメを輸出しています。

議会協力 両国関係の強化に貢献

コートジボワールの議会議長によるベトナム訪問は、コートジボワールを含むアフリカ諸国との友好協力関係を強化するというベトナムの党と国家の終始一貫した主張の現われであり、「2016年～2025年期のベトナムと中東・アフリカ諸国との関係の発展」という計画の展開に寄与するとされています。

訪問期間中、双方は、貿易・投資の促進、ならびに、両国の企業マッチングを目指す対策の実施状況を点検するとともに、農業、大学教育、情報通信、農産物加工、鉱工業、銀行などの分野においても協力を拡大する対策について意見交換をする予定です。また、投資奨励保護協定、二重課税防止に関する協定、貿易協力に関する覚書などの重要な協定の交渉・締結を促進することで一致する見込みです。

議会協力について、ブオン・ディン・フエ国会議長とアダマ・ビクトゴ国民議会議長は、両国の国会による協力覚書を締結する見込みです。この覚書は、約半世紀にわたる両国関係を新しい発展段階に押し上げることでしょう。