(VOVWORLD) - ベトナムのブオン・ディン・フエ国会議長の招きに応じて、スイス連邦国家評議会のマーティン・キャンディナス議長は6月27日から30日にかけてベトナムを公式訪問しています。この訪問は両国の議会外交を促進し、両国の友好関係に貢献するものと期待されています。
キャンディナス議長 |
ベトナム・スイス関係 絶え間なく発展
ベトナムとスイスが1971年に外交関係を樹立して以来、両国関係は政治、経済、貿易、観光、国民交流、国際的な場における連携などの面で絶え間なく発展しています。特に、近年、各級代表団の往来が強化されたことにより、貿易と投資の面で著しい成長を見せています。2022年、スイス企業のベトナムへの投資額は22億ドルに上っています。
また、スイス政府はベトナムを同国の社会経済発展協力プログラムの優先的な国と見なしており、これまでベトナムに総額約6億7千万米ドルの援助を提供しました。その中で、2021年~2024年までに、ベトナムに総額7840万ドルの技術的援助を提供しています。また、2020年に、両国はベトナム科学技術開発基金を通じて科学技術の共同研究を開始し、見るべき成果を収めました。この共同研究の第2フェーズは今年の秋に始まる予定です。
そして、2012年に始まったEFTA欧州自由貿易連合とベトナムとの自由貿易協定に関する交渉では、スイスは前向きな姿勢を示しています。在ベトナムスイス大使館のイボ・シエバー元大使は次のように語りました。
(テープ)
「全体的に見れば、スイスとベトナムの経済協力は両国関係の中で最も大きな原動力のある分野ですが、その潜在力はまだ大きいものがあります。現在、ベトナムに進出しているスイス企業は100社以上で、2万人のベトナム人に対する雇用を創出しています。EFTA欧州自由貿易連合とベトナムの自由貿易協定が締結すれば、より多くのスイス企業がベトナムに進出するでしょう」
議会外交 両国関係の促進に貢献
両国関係の良好な発展には両国議会の貢献があります。ベトナム国会とスイス連邦国家評議会は各級訪問団の往来のほか、IPU=列国議会同盟やAPF=フランス語圏諸国議院同盟などの国際的な場で緊密に連携しています。キャンディナス議長による今回のベトナム訪問は両国の議会外交をさらに促進し、両国関係の強化に貢献するものと期待されています。
訪問で、双方は、各級訪問団の往来の促進、国際的な場における連携の強化のほか、経済協力をさらに拡大する措置についても意見交換をする予定です。その中で、アイスランド・ルクセンブルク・ノルウェー、スイスの4か国で構成されるEFTA欧州自由貿易連合とベトナムとの自由貿易協定に関する交渉を加速させる決意を示す見込みです。
今年の2月、スイス政府は、2023年~2026年期の東南アジア戦略を承認し、その中で、ダイナミックに発展しているベトナムを同地域におけるスイスの最も重要なパートナーの一つと見なしています。そのため、スイス連邦国家評議会のキャンディナス議長による今回のベトナム訪問は両国関係を促進し、スイスの東南アジア戦略の展開を目指すとされています。