ノイバイ国際空港でユン大統領夫妻率いる代表団を歓迎する（写真：TTXVN）

この訪問は、昨年12月、両国関係が包括的なな戦略的パートナーシップに格上げされて以来初めての訪問です。ユン氏が韓国大統領としてベトナムを訪れるのは今回が初めてです。また、ベトナムはユン氏が2022年5月10日に韓国大統領に就任していらい、東南アジアの中ではじめての訪問国となります。

この訪問はベトナムと韓国との関係が政治から外交、国防安全保障、経済、教育訓練、科学技術などあらゆる分野において良好な発展をみせている中で行われるものです。

両国間の特別な関係

実際、ベトナムと韓国との友好関係は数世紀前から始まりましたが、歴史の数多くの浮き沈みを経て、1992年12月22日、両国は正式に外交関係を樹立しました。以来、両国関係は実質的、かつ急速に発展し、大きな成果を収めてきました。

両国は多くの分野において互いの重要な相手国となってきました。その中で、経済貿易関係は両国関係の一本の柱であり、動機付けとなっています。現在、韓国はベトナムへ投資を行っている国々の中で、最も巨額の投資を行っています。一方、ベトナムはASEAN＝東南アジア諸国連合加盟諸国の中で、韓国の最も大きな経済相手国となっています。また、ベトナムと韓国との取引総額は韓国とASEANとの取引総額の半分を占めているということです。

在ベトナムOh Young Ju韓国大使 （写真：baoquocte.vn）

在韓国グエン・ブー・トゥンベトナム大使によりますと、両国間の関係が包括的な戦略的パートナーシップに格上げされてから6か月もたたずに、ユン大統領がベトナムを東南アジアの初訪問国として選んだことは、韓国がベトナムとの関係を重視していることの証と言えます。在ベトナムOh Young Ju韓国大使は次のように語りました。

（テープ） 

「近年、ベトナムと韓国との関係が経済、外交、草の根外交など多くの分野において急速に発展してきました。今後、両国はあらゆる分野において協力関係の強化を望んでいます。ユン大統領の今回のベトナム訪問に、両国は、若者をはじめ両国国民間の交流をさらに深化させる決意を固めています」

未来における協力の方向性

ユン大統領の今回のベトナム訪問にはサムスン電子、 SK、 現代（ヒュンダイ）、大宇（デーウ）など大手企業を含め、韓国企業205社の代表が同行しています。ユン大統領の外遊に同行する企業数としては最多となっています。これは両国の経済、投資、貿易協力が急速に発展していることを示しています。外務省のグェン・ミン・ブー次官は次のように語りました。

（テープ） 

「世界経済が停滞している中で、ベトナムと韓国との貿易、投資関係もマイナスの影響を受けています。しかし、両国企業は新しい協力チャンスの模索に尽力しています」

ユン大統領の今回のベトナム訪問にあたり、両国の指導者は包括的な戦略的パートナーシップの展開を目指す行動計画を作成します。また、双方は投資、貿易協力の回復のため課題解決策を討議します。そのため、ユン大統領の今回のベトナム訪問は両国間の包括的な戦略的パートナーシップの新たな節目となることが期待されています。