(VOVWORLD) - 9月2日の独立記念日にあたり、グエン・スアン・フック国家主席は2022年の特赦に関する決定書に署名しました。国家主席の決定により、受刑者2434人が2022年の特赦対象となりました。この決定は、ベトナムの人権状況を歪曲する敵対勢力の論調を否定しています。
特赦決定を受ける受刑者 |
特赦は、自らが犯した罪を後悔し、意識、態度、行動などが前向きな受刑者を対象とします。これは恩赦を受ける受刑者とその家族にとって大きな喜びであり、受刑者の教育活動に貢献するものでもあります。特赦法が発効してから特赦が行われるのは今回が9回目となりました。これは、ベトナムの良き伝統と人道的な政策を示すものとみられています。9回にわたり実施されてきた特赦により、9万人以上の受刑者が社会に復帰しています。注目するべきは再犯者率が低い水準にあるということです。
今年は例年と同様、特赦の対象者の選定は「厳格・公開・民主性・透明性」という原則に沿って行われました。中央特赦顧問評議会の公示はマスメディアを通じて伝えられる一方、国内各地の収容所で受刑している犯人一人一人に通知されました。さらに、資料の点検や条件との照合が慎重に行なわれました。
特筆すべきは、ベトナムの特赦活動はベトナム人受刑者だけでなく、外国人受刑者をも対象とすることです。現在、およそ750人の外国人受刑者はベトナム国内の各拘置所に収監されていますが、ベトナム人受刑者と同じように公平な扱いを受けています。特赦の原則の一つは、国籍や出身地、性別を問わず、対象となる受刑者が特赦に値する基準を満たすかどうかを評定するということです。これは、皆は法の下に平等であるという原則の表れです。
一方で、経済面からは、収容期間満了前の釈放は国家予算の負担軽減や収容所の過密状態の緩和に貢献していると言えます。さらに、政治面からは、特赦に関する手続きの公開、明確化や国内外のマスメディアへの十分な情報提供、収容所の視察などにより、法律違反者へのベトナムの党と国家の寛容な政策への理解を国際人権団体に深めてもらうとしています。
そして、党と国家は受刑者に恩赦を与えるだけでなく、彼らの社会復帰にも便宜を図っています。中央特赦顧問評議会議長の指示に従って、各地方は特赦の対象となった元受刑者を受け入れ、彼らの社会復帰を支援し、再犯防止を図り雇用創出に力を入れています。
実際、恩赦を受けた人の大部分は社会復帰を早期に果たし、安定した生活を送り、積極的に社会貢献を行っています。これは法律に違反した人の人権もしっかり守られていることを示していると言えるでしょう。