グエン・フー・チョン共産党書記長＝VOV

過去10年間、ベトナムの汚職防止対策事業は積極的かつ全面的な結果を収め、党に対する国民の信頼向上や、社会主義の保護、国の開発事業などに貢献してきました。これは、6月30日にハノイで開催された2012～2022年期における汚職防止対策活動を総括する会議で出された評価です。また、汚職防止政策・体制の完備はその事業の成功を決定する要素とみられています。

2012年5月に行われた第11期党中央委員会第5回総会は、党書記長を委員長とする中央汚職防止対策指導委員会の設立を決定し、そして、2013年2月にこの委員会が発足しました。それ以来、汚職防止対策は絶えず強化され、重要な成果を収め、幹部・党員や人民各層の支持・支援を受けています。特に国際社会からも高評価を得ています。

実際、この10年間、ベトナムは汚職防止政策・体制の完備に力を入れながら、検査・監視・査察活動を促進してきました。そのプロセスにおいて、7390人の党員の汚職が発覚し、懲戒処分を受けました。党中央委員会と政治局は170人の高級幹部を懲戒し、その中に、33人の党中央委員会委員や、人民軍と人民公安部隊の50人の将官が含まれています。

第13回党大会後、汚職防止対策はかつてないほど強化されています。この2年間で、党中央委員会の委員と元委員合わせて8人、人民軍と人民公安部隊の将官20人の不正が発覚し、懲戒処分を受けました。また、975兆ドン（約5兆2000億円）相当の不正な収益が発見・回収されてきました。

特に、汚職犯罪の調査・起訴・追訴活動が「例外はない」という原則で幅広く展開されています。過去10年間で、汚職事件の当事者3万3860人が起訴・調査されました。また、追訴された人数は3万3000人にのぼっています。これらの強固な措置は汚職防止対策活動に突破口を切り開いたと評されています。

特筆すべきことは、汚職防止政策・体制が常に発展しているということです。これまで、党中央執行委員会と政治局は汚職防止対策に関わる250件以上の決議を発布してきました。また、国会はそれに関連する300件の法律・法令を、そして、政府は2000件以上の政令を制定してきました。同時に、行政手続きの簡素化を含む行政改革や、公共投資の使用の監視・管理、キャッシュレス決済の導入なども強化されています。

この10年間、中央汚職防止対策指導委員会は絶えず活動の方式と内容を刷新し、その効果向上を図っています。したがって、同委員会と内政・検査・監視・査察・会計検査に携わる各機関との連携が日増しに緊密化されています。これまでに、34の地方は汚職防止対策指導委員会を設立し、地元の行政機関の健全化などを目指してきました。

この10年間に収められてきた汚職防止対策事業の成果はベトナムの全党、全軍、全国民の決意と努力を示し、今後の活動に有利な条件を作り出しています。こうした中、ベトナムは今後も、汚職防止対策を国の開発事業と社会主義建設事業の成功を決定するものとして促進していく方針を打ち出しています。