ベトナム社会主義的法治国家の構築と完備 必然的要求

(VOVWORLD) - ベトナム共産党の第13回全国代表大会の決議は、「党の指導の下、社会主義的法治国家の構築と完備を促進することは政治システムの重点任務である」と明記しています。これは「豊かな民、強固な国、公平で民主的な文明社会」という目標を実現させるための必然的な要求です。

ホーチミン国家政治学院のタオ・ティ・クィエン准教授・博士によりますと、故ホーチミン主席の指導の下、ベトナム共産党は1945年に日本ファシストから独立を取り戻し、ベトナム民主共和国が誕生した直後、第1回総選挙を行い、憲法を制定・発布することを最優先課題としました。これは、ベトナム国家が法の下で民主的に活動できるためであったとしています。クィエン准教授は次のように語りました。

(テープ)

「法治国家に関するホーチミン主席の思想はずっと前からありました。国の独立を取り戻すための道のりを探るために、ヨーロッパを始め多くの国を回ったホーチミン主席はヨーロッパの革命について深く研究し、法治国家に関する進歩的な思想にアプローチすることができました。その後、ホーチミン主席はベトナムの実情に見合うよう法治国家に関する思想を適宜応用、発展させ、中でも、すべての国家権力が人民に実質的に帰属するという思想を大切にしていました」 

ベトナム革命の発展に伴い、社会主義的法治国家の構築と完備は理論的にも実践的にも必然的な要求となっています。「社会主義的法治国家」という概念が示されたのは、1991年の第7期党中央執行委員会第2回総会です。その後、党大会決議を始め、党の書類の多くはその概念を充実・強調しています。

特に、2013年憲法は社会主義的法治国家について次のように具体的に明記しています。

「ベトナム社会主義共和国は人民の、人民による、人民のための社会主義的法治国家である。ベトナム社会主義共和国は人民が主人となる国家である。全ての国家権力は、労働者階級と農民階級及び知識人層の連合体に基礎を置く人民に帰属する。国家権力は統一されており、立法権、法執行権、および司法権それぞれの実現において、各国家機関間で配分、協同、抑制される」としています。

国会事務局の元副局長グエン・シ・ズン博士は2013年憲法は、人権と市民権を始め、法治国家の根本的な事項についても規定していると述べ、次のように語りました。

(テープ)

「2013年憲法で規定されている人権と市民権は国際基準を満たしています。先進国で国民が持っている権利はベトナム国民も持っています。2013年憲法は、「人権・市民権は、国家の国防・安全保障、社会の秩序と安全,社会道徳,共同体の健康上の4つの理由のため必要不可欠な場合のみにおいて制限され得る」と明記しています。その4つの理由以外、人権と市民権を制限するものはありません。そして、その4つの理由があっても、国会の法的文書によってのみ人権と市民権が制限されます」

実際、ベトナムは、「2030年までの社会主義法治国家の構築・完備戦略と2045年までのビジョン」という草案の作成を進めています。同草案作成の指導委員会の委員長を務めるグエン・スアン・フック国家主席は次のように語りました。

(テープ)

「社会主義的法治国家の構築と完備はベトナム国家の必然的な発展であり、国民の願望でもあります。これは、国の発展事業の要求にも応えます」

社会主義的法治国家の構築と完備は国民の願望に合致するので、国民の支持を受けています。市民の話です。

(テープ)

「社会主義的法治国家と言えば、その国家はすべての国家権力を人民に帰属させ、人民を社会生活のすべての活動の中心にしなければなりません」

社会主義的法治国家の構築と完備は、困難と試練が山積する立派な事業であり、連続的かつ長期的に行わなければなりませんが、全党の決意と全国民の支持により、必ず成功するでしょう。

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