(VOVWORLD) - ベトナムの政府、省庁・部局の決意により、2023年10月と年初以来10ヶ月の社会経済は、引き続き多くの分野において前向きな成果を収めており、好転しつつあると評価されています。
複数の指標や指数が好転
2023年10月と年初からの10ヶ月間の複数の指標や指数が好転するとともに、マクロ経済の安定が維持されています。同時に、経営生産活動が好調となっています。農業、サービス業は引き続き高い成長スピードが維持されています。そのほか、社会福祉や、教育、医療、政治の安定、国防、安全保障、外交、国際統合などもスムーズに進んでいます。
政府と各省庁・部局は、経営投資環境改善に向けた仕組みや法律の充実、重要な戦略的インフラプロジェクトへの投資強化、新たな経済成長モチベーションの推進などに集中してきました。ファム・ミン・チン首相は次のように語っています。
(テープ)
「政府は、経済成長の推進、マクロ経済の安定化、インフレの抑制、貿易収支バランスの確保を目指して、一連の金融政策、およびほかの政策の実施を集中的に指導してきました。その中でも、政策金利の4回連続の引き下げ、金利減免、貸出返済猶予、債務再編、および地代、税金、手数料の支払い猶予、減免の実施を指導しました」
他方、10月のCPI=消費者物価指数の上昇率は昨年同期と比べおよそ3.6%となっています。さらに、金融市場や為替レートがかなり安定し、銀行システムの安全性が確保される一方、10か月間で登録されたベトナムへのFDI外国直接投資総額は257億6千万ドルを超え、昨年同期と比べおよそ15%増となっています。その中で、FDIの実行額は約180億ドルに達しました。
さらに、ハノイ郊外のホアラックハイテクパークで国家イノベーションセンターが開業されました。これは国家が主管する世界初のイノベーションセンターのモデルとなり、特別な政策が適用され、企業のイノベーション用のリソースへのアクセスやイノベーション・スタートアップエコシステムの開発、テクノロジーやイノベーションに従事する人材育成、ベトナムのイノベーションネットワークの開発、国内と地域、および世界のイノベーションネットワークの接続をサポートし、ベトナムを地域、および世界のイノベーションの中心地に発展させるという目標の達成を目指しています。
現時点で、41の外国投資ファンドが、2023年~2025年の3年間で同センターに15億ドルを投資することを公約しています。
打ち出した目標の達成に取り組む
これらの成果を基にして、年末までに、ベトナムは、税金、手数料、金融、貿易、投資などに関する政策、仕組みを断固として実現するとともに、経営生産回復を促進し、2023年の目標達成に向けて取り組む方針です。同時に、潜在力のある大きな市場への輸出活動を推進し、それぞれの輸出先における具体的な輸出製品の競争優位性や、締結済みの貿易協定の恩恵を活用することにします。チン首相は次のように語っています。
(テープ)
「我々は、打ち出した目標の達成に向けて決意を固め、取り組まなければなりません。特に、成長の原動力を強く推進し、投資プロジェクトの進捗を加速させる必要があります。さらに、輸出について、従来からの輸出市場を維持する傍ら、新市場の開拓を進め、ベトナムとアラブ首長国連邦 (UAE)との包括的経済連携協定、ベトナムとブラジルなどとのFTA=自由貿易協定に関する交渉を促すことも重要です」
その一方で、ベトナムは、経済の迅速で、かつ持続的な回復を目指して、グリーン経済、グリーン成長、デジタル経済、循環型経済を推進する方針です。