ホアンサとチュオン両群島の領有権はベトナムが持つ

(VOVWORLD) - 中国がベトナムのホアンサとチュオンサ両群島を海南省の行政区として設置したことは、国際法に違反するとともに、中国がよく言っている言葉に背く行動で、地域と世界の平和・安定を脅かすでしょう。

中国当局は18日、海南省のいわゆる「三沙市」傘下の行政区として、ベトナム東部海域(南シナ海)のホアンサ諸島とチュオンサ諸島に「西沙郡」と「南沙郡」をそれぞれ設置すると明らかにしました。これは、これらの群島に対するベトナムの領有権を深刻に侵害する完全に価値がないものです。この両群島に対する領有権を歴史的にも法的にも証明する証拠はベトナムが十分に持っているからです。

史書に記された証拠と実際の管理

ベトナムは昔からホアンサとチュオンサ両群島に対する領有権を証明する多くの証拠を持っています。これらの証拠はベトナムの史書だけでなく、中国の史書にも盛り込まれています。また、フランスやポルトガル、スペインなどの欧州諸国の史書にもたくさんあります。これらの史書は、ホアンサとチュオンサ両群島が昔からベトナム領土であることを明記しています。

特に、ベトナムの最後の王朝グエン朝の正式な史書はこれらの群島の管理・開発にあたるホアンサという部隊を設置したことを明記しています。また、1816年、グエン朝のザロン王様は欧州諸国を学んで、国旗をホアンサ諸島に立て領有権を世界に告げました。そして、ベトナムを植民地にしたフランスは1884年から、この両群島に対するベトナムの領有権を実施・強化していました。

武力による主権獲得は不可能

中国は1974年に武力を行使してホアンサ諸島を違法に占拠しました。これは、国連憲章に深刻に違反しました。また、国際法によりますと、武力行使は中国に合法的な主権を与えることはできないということです。ベトナムの国家国境委員会のチャン・ズイ・ハイ元副委員長は次のように語りました。

(テープ)

「フランスはベトナムから撤退した後、ホアンサ諸島の管理権を南ベトナムの政権に渡しました。南ベトナムの政権は、この諸島に部隊を駐屯させるなどしてこの諸島の管理を徹底させました。当時、中国はベトナム戦争を利用して、ホアンサ諸島を攻撃しました。これは歴史事実です。武力を行使してホアンサ諸島を占拠したことは中国にその主権を与えることは不可能です。」

ベトナムは地域と世界の平和と安定、及び、中国との友好関係のために、対話などを通じてベトナム東部海域問題を平和的な措置で解決するように取り組んでいます。ベトナムと中国は2011年、6点からなる原則的な合意を締結し、その中で、「ベトナム東部海域を平和・友好・協力の海域にするため、友好協議を通じて海上問題を適宜に解決することを堅持する」と確認しました。しかし、中国の現場での行動はその姿勢を示していません。政策・法律・開発研究所のホアン・ゴック・ザオ所長は次のように語りました。

(テープ)

「中国は常に、法支配を強調していますが、実際の行動から見ると、そうではないことがわかりました。こうした中国が国際的な威信を失い、国際的な責任を果たさないことは明らかです。国際社会はこれを知っていると思います。」

法支配の原則に基づいて国際法を遵守することは大小を問わず、すべての国の責任です。大国である中国は、地域の平和・安全保障・安定に対し、より大きな責任を果たさなければなりません。しかし、中国がベトナムのホアンサとチュオンサ両群島を海南省の行政区として設置したことは、国際法に違反するとともに、中国がよく言っている言葉に背く行動で、地域と世界の平和・安定を脅かすでしょう。

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