（写真：VOV）

国家デジタルトランスフォーメーション（DX）計画を展開して、北部山岳地帯ランソン省は「党機関のデジタルトランスフォーメーション」、「デジタル行政府づくり」、「デジタル経済開発」、「デジタル社会構築」、「デジタル検問所の設立」を5本柱に位置づけ、2025年までにデジタルトランスフォーメーション上位10省・市の中に入るという目標を設定しました。

また、省レベルと末端組織のデジタルトランスフォーメーション指導委員会を設立しました。デジタルトランスフォーメーションにおけるこれまでの成果は「人民のため、人民に奉仕する行政府の構築」に向けての全政治システムの決意を示すとしています。

ランソン省のデジタルトランスフォーメーションはあらゆる分野で総合的かつ包括的に実施されています。2021年、同省は多くの分野におけるデジタルトランスフォーメーションで、国内上位の省・市となり、人民各層のデジタルトランスフォーメーションへの認識が高まっています。ランソン省教育訓練局のホアン・クォック･トゥアン局長は次のように語りました。

（テープ） 

「教育部門における包括的なデジタルトランスフォーメーションは教育の質の向上と教育管理の透明化、当部門の行政改革に貢献してきました。また。教師と生徒の創造力の発揮にも役立ち、インターナショナルスクールとの学習連結を通じて学生に現代教授法へのアクセスやデジタルツール活用のスキルアップを支援しました。デジタルテクノロジーは経済的に困窮しているランソンのような地方の開発に大いに貢献してきました」

「ランソンのデジタル市民」をリリース＝VOV

現在、デジタルトランスフォーメーションは都市から農村、山間部の集落までの住民にも広く知れ渡ったコンセプトであり、行政改革から、教育・学習、農地の世話・管理まで、多くの分野に影響を与えています。

人を開発事業の中心に置き、人を推進力にするという方針に従って、デジタルトランスフォーメーションを効率化するため、ランソン省人民委員会は「ランソンのデジタル市民」というプラットフォームを開設し、住民に役所などへの請願や公共サービスの利用、土地情報の検索、ECサイトでの製品の購入などが可能なアプリやユーティリティを統合しています。今後も、住民と産業界にサービスするため、このプラットフォームには更なるアプリが統合される計画があります。

（テープ）

（女性）「住民の全ての請願が村、県、省、ひいてはより高いレベルの行政当局に提出できます。とても適切なやり方です」

（男性）「このプラットフォームは住民が抱えている問題の解決に役立ちます。とても便利です」

（女性）「このプラットフォームは複数の行政手続きの処理に適切に働いています。住民の期待に応えています」

「ランソンのデジタル市民」プラットフォームは携帯電話およびコンピューターの両方で利用可能なバージョンがあり、住民は場所と時間を問わず、いつでも意見や請願を各レベルの指導者に提出することができます。

15歳以上の住民の大部分が「ランソンのデジタル市民」プラットフォームをはじめ、電子決済アプリ、Langsoncoopmark.vnやLangsonvoso.vnなどのECサイトをインストール、使用するという目標を掲げ、ランソン省の情報通信局は「ランソンのデジタル市民」プラットフォームの利用に関する多くの研修会を開き、住民にデジタルトランスフォーメーションの促進に取り組むよう奨励しています。また、昨年7月に地元のデジタル経済開発戦略が開始された後、1700のコミュニティテクノロジーチームが設立され、地区、町、住宅地、村までに赴き、デジタルトランスフォーメーションを普及させています。コミュニティテクノロジーチームの一員は次のように話しました。

（テープ）

「住民たちは積極的に取り組んでいます。私たちコミュニティテクノロジーチームはそれぞれの家庭、住民にアプリのインストールをガイダンスしました」

一方、ランソン省人民委員会のホ・ティエン・ティエウ委員長は次のように語りました。

（テープ）

「全住民の参加がない限り、デジタルトランスフォーメーションは成功しないでしょう。住民をデジタルトランスフォーメーションの推進力、および目標に位置づける必要があります。ですから、住民にデジタルトランスフォーメーションへの理解を深めてもらい、デジタルプラットフォームに統合されるスマートアプリへのアクセスを支援する必要があります。これにより、デジタルサービスは住民に日常的に利用されるでしょう」

情報通信省の評価によりますと、ランソン省は国内各省・市に先駆けてデジタルトランスフォーメーションを促進する地方の一つです。

具体的にはランソン省は「デジタル検問所」や「メイクインベトナム」クラウドコンピューティングプラットフォームを全国に繰り広げるための「ランソンクラウド」プラットフォームを開設し、「ランソンのデジタル市民」アプリを導入するとともに、住民、企業に地元の公共サービスポータルへのアクセスを支援する「iSee」というバーチャルアシスタント機能を提供しています。

また、同省は学校の活動を100％電子データ化し、100％の教師がデジタル署名を利用しています。さらにランソン省はECサイトへの商品の投稿数が全国で2番目の地方となっています。

同省のデジタルトランスフォーメーションは地元のPAPI＝「統治・行政・管理効果指数」やPCI＝競争力指数の向上に寄与してきました。2021年、ランソン省のPAPIは45.84点で63の省・市の中で4位に立ち、前年よりも３.47点伸ばし、順位を33上げ、上位グループに入っています。また、PCI指数は同６３．９２点で、６３の省・市の中で３６位に立ち、前年より１．４９点伸ばし、順位を１３上げました。これはこれまでで最も高い成績となっています。

こうした成果を基に、今後もランソン省のデジタルトランスフォーメーションが促進され、地元の社会経済開発、国防・安全保障の確保に積極的な貢献をするでしょう。