(VOVWORLD) -近年、ベトナムは、半導体部門、ハイテク産業などにおいて注目されているとのことです。
計画投資省外国投資局のデータによりますと、1月20日時点で新規登録資本金、登録資本金調整額、外国人投資家による出資額と株式購入額を含むベトナムへのFDI外国投資総額は23億6000万ドルに達し、前年同期に比べ40%以上増加しました。外国投資家は、ベトナムを魅力的かつ安全な投資先と評価しています。このことは、グローバルな投資の流れが遅れる中で、ベトナムは外国投資家にとって優先的な選択肢の一つであることに示されました。特に、近年、ベトナムは、半導体部門、ハイテク産業などにおいて注目されているとのことです。
投資家にとって上位の目的地であるベトナム
デンマークの玩具メーカー大手レゴ(LEGO)は、2022年に、南部ビンズオン省で玩具工場を着工しましたが、2024年後半に「メイドインベトナム」の高品質玩具の初出荷が予定されています。アジアにおけるレゴ社の2番目の工場をベトナムに設置した理由について、レゴ社の代表であるプレベン・エルネフ氏は次のように明らかにしました。
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「当社は、東南アジア地域における多くの国で調査を行いました。安定した政治、豊富かつ経験のある労働者などの理由でベトナムを選びました。現在、当社はベトナムに進出を遂げました」
現時点で、合計で111カ国・地域がベトナムに投資しています。戦略国際問題研究所(CSIS)のシニアメンバーでアジア担当者のエリン・L・マーフィー氏は、ベトナムの経営投資環境について、次のように語っています。
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「ベトナムは人口の7割を35歳以下の人が占めています。彼らは教育レベル、技術レベルともに高いものを持っています。ベトナムには、テクノロジーに関わる高度な技術資格を備えた豊富な労働力があります。また、ベトナムには、既に、IBMグループなど多くの外国人投資家が活動しています。その一方で、ベトナム政府は、税率優遇措置を講じるとともに、ベトナムに進出しようとする投資家の便宜を図っています」
世界における地政学が複雑に推移している中で、ベトナムは引き続きハイテク分野に大手投資家を誘致しています。例えば、サムスン財団は、ベトナムにおいて6箇所の工場と1ヶ所の研究開発センターの建設に190億ドルを投資した、などです。
政府がベトナムに進出しようとする投資家に好条件を提示
ベトナム政府は、外国投資を経済成長の促進、雇用創出、人民の生活改善に貢献するための重要なモチベーションの一つと位置づけています。ベトナムは、「産業界の成功を自らの成功そのものと見なす」という方針を掲げて、ベトナムに進出しようとする外国投資家を歓迎し、彼らに好ましい条件を提示しています。
チン首相(VGP/Nhật Bắc撮影) |
2023年10月16日に行われた首相と外資系企業の代表との会議で発言に立ったファム・ミン・チン首相は外国人投資家に対するベトナムの3つの公約を明らかにし、次のように語りました。
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「第一にベトナムはいかなる場合においても、投資家の合法的、かつ正当な権利と利益を保護するということ。第二に、政府は外国人投資家がベトナムにおける安定的な利益を確保するため外国企業と共にあゆみ、困難を分かち合うということ。第三に、健全かつ持続可能な生産経営環境を維持するため、法律に違反する投資家は処分するということです」
現在、ベトナムは主要20カ国・地域(G20)の多くの主要先進国、新興国と包括的な戦略的パートナシップ、あるいは戦略的パートナシップを樹立し、60か国とのFTA自由貿易協定を締結しています。このような背景の中で、専門家は、2024年と向こう数年間にベトナムへのFDIの誘致額は引き続き増加するものと予測しています。