(VOVWORLD) - 社会主義を志向する市場経済体制の構築はベトナムの党と国家の主要な主張の一つです。実際から見ると、この主張は正しいもので、市場経済体制の構築におけるベトナム共産党の役割を示していると言えるでしょう。
ベトナム共産党は社会主義へ進むためにの過渡期において、社会主義を志向する市場経済を発展させるしかないと主張しています。これは、社会主義の原則と本質を保ちながら、充実した近代的な市場経済を発展させる方針です。
1986年の第6回党大会で、ベトナム共産党は「国家管理の下で、多くの経済セクターが市場メカニズムに沿って活動する商品経済」という概念を出しました。これは、社会主義を志向する市場経済のスタートとなりました。その後、実践に基づいて社会主義志向の市場経済に関する理論が絶え間なく充実されました。
そして、2001年の第9回党大会で出された決議は、「過渡期におけるベトナムの経済は市場体制に従う多セクターによる商品経済で、国家の管理に置かれる、いわゆる社会主義を志向する市場経済である」と定められました。それ以来、社会主義志向の市場経済は着実に導入され、ベトナムのダイナミックな経済成長に大きく貢献しています。
1986年にドイモイ刷新事業が始めってから約35年経ちましたが、ベトナムの社会主義志向の市場経済は基本的に市場経済に関する国際基準を満たせるようになりました。多くの経済セクターが存在して自由かつ平等に競争することや、国は企業の活動に介入せず、生産経営活動を法律と政策で管理し、マクロ経済の安定に集中することなどはベトナム経済が市場経済になったことの現われです。一方、市場経済が社会主義を志向することは、国が経済を成長させるとともに、社会福祉の確保や文化の保存と発展、社会平等の維持、環境保護にも力を入れていることで進められています。国は社会主義の特徴を生かして市場経済の弱点を克服していると言えるでしょう。
現在も、ベトナムの党と国家は社会主義志向の市場経済の発展を「民主的で公平かつ文明的な社会づくり」という目標の実現手段として見なしており、常に、社会主義志向の市場経済体制の完備を進めています。