既にお伝えしましたように、ファム・ミン・チン首相は9月17日から26日にかけて、第78回国連総会ハイレベルウィークへ出席するとともに、アメリカや、ブラジルで外交活動を行いました。一方、ブオン・ディン・フエ国会議長は21日から26日まで、バングラデシュとブルガリア公式訪問を行いました。外交活動はベトナムに関する新たなメッセージを発信するものとみられています

第78回国連総会ハイレベルウィークの際に、ベトナムはトンガ王国との外交関係を樹立しました。これにより、ベトナムとの国交がある国々の数は193か国に増え、その中の30か国との関係は包括的戦略的パートナーシップとなっています。

第78回国連総会で発言に立ったチン首相

意義深いイベントと数字

チン首相はアメリカとブラジルで、70件の活動を行いました。フエ国会議長はバングラデシュとブルガリアで70件の活動を進めました。これらの活動は国連や、G7、ASEAN＝東南アジア諸国連合、ASEM＝アジア・欧州会合、APEC＝アジア・太平洋経済協力会議など多国間フォーラムでのベトナムのプレゼンスを示しています。

経済協力に関し、これまで、ベトナムは先進国を含む60か国とFTA=自由貿易協定を締結してきました。9年前の2014年にベトナムがPKO＝国連の平和維持活動への参加を始めたことも国際社会におけるベトナムの積極的な姿勢を示しています。

多国間外交はベトナムの地位向上に役立つ一方、二国間関係は多国間外交の強化に貢献しています。これらは、自国と相手国のみならず、地域と世界の平和・安定・協力・発展にも寄与するものです。

フエ国会議長（左）とブルガリアのロセン・ジェリャズコフ国民議会議長

対外戦略に関する新たな思考

現在、ベトナムは新たな思考により、政治、安全保障、経済、科学技術、文化、教育などあらゆる分野における対外活動を同時に展開しています。党書記長、国家主席、首相、国会議長による最近の外交活動はその証です。

ベトナムとアメリカが国交を包括的戦略的パートナーシップに格上げした直後、チン首相は第78回国連総会ハイレベルウィークに際して、アメリカの高官らや、複数の団体、組織、機関の代表と会合を行い、貿易、投資、インフラ整備、人材育成、ハイテクなど多くの分野での協力計画を具体化させる措置について協議しました。同時に、ベトナムは二国間と多国間の協力に関する合意書を締結しました。多くの国がベトナムを支持していることも新たな思考による外交活動の効果を示すものとみられています。

チン首相とフエ国会議長の今回の外遊とその際に行われた活動の成功は党大会が定めた外交路線を展開するためのものです。また、「着実な発展、ドイモイ（刷新）、国際社会への参入」というベトナムの新たなメッセージを発信するものと評されています。