「デジタルトランスフォーメーションとイノベーションを通じての持続可能な開発目標の実施促進における若者の役割」という会議のテーマは現在の情勢に合致し、多くの国の優先課題とされています。

今回の会議のテーマは3つの重要な目標を遂行するための需要に応えています。第一はこのテーマが世界各国が協力して解決すべきグローバルな課題に言及すること。第二は若者の需要に応えること。第三はベトナムの今後の発展方向に合致することです。これらの3つの目標は密接な関係があり、若者の能力と潜在力を最大限に活用するとともに、それぞれの国の発展だけでなく、世界の平和、繁栄にも貢献するとされています。

若者の能力と潜在力を最大限に活用するための条件づくり

IPU＝列国議会同盟の加盟国と各国の政府はいずれも、DXとイノベーションが持続可能な開発目標の遂行のための必須の動きであることをよく認識しています。持続可能な開発目標の遂行の進捗が遅い中、第9回世界若手議員会議は、IPU加盟諸国の議会と国連がイノベーションを利用して持続可能な開発目標の遂行を加速させるための方策を模索するチャンスとなります。

また、ベトナムがこの会議を主催することは議会外交に対するベトナムの積極的な姿勢を示すとともに、ベトナムがこの30年間に実施してきたドイモイ（刷新）事業の成果をPRするチャンスとなります。第15期若手国会議員グループの副議長を務める国会文化教育委員会のディン・コン・シー副委員長は次のように語りました。

（テープ） 

「DXはグローバルな動きであり、各国の関心事でもあります。DXを進めることは社会経済開発のスピードにつながります。若手国会議員の中には科学技術を精通する人がいることから、DX推進の強化に尽力しなければなりません」

一方、ベトナム若手国会議員グループのグエン・タイン・トアン議長は次のように語りました。

（テープ） 

「若い世代は人類の開発モデルを持続可能なものに転換するという使命を担っています。これは人間を中心にしながら、環境にやさしい開発モデルです。これを実現するため、グリーン成長、循環型経済、DXとイノベーションの推進、自国の伝統文化価値の発揮を強化しなければなりません」

ベトナムの若手国会議員の発言力の向上

ベトナムは若い人口が多い国です。20１5年に行われた第13期国会常務委員会は45以下の国会議員から構成された若手国会議員グループを結成しました。先ほどのベトナム若手国会議員グループのグエン・タイン・トアン議長はさらに次のように語りました。

（テープ）

「ベトナム国会はDXとイノベーション、スタートアップの法的枠組みを完備させています。若手国会議員である私たちはその法的枠組みの制定・完備・実施プロセスの監視に積極的に参加するとともに、若い有権者がその重要な使命を担えるため、この会議のメッセージを伝えます」

若者はそれぞれの国の発展事業や、国際社会への統合、および世界の繁栄にとって、重要な役割を担っています。ベトナムのそれぞれの若手国会議員は国の一人の大使として、人類の共通の発展に寄与していると言えるでしょう。