ティカム村の炊飯コンテスト

(VOVWORLD) -毎年の旧暦1月8日に、ハノイ市バクトゥリェム(Bac Tu Liem)区ティカム(Thi Cam)村では、火起こしからはじまる「飯炊きコンテスト」が行われています。これは、円満な生活と平穏な年を祈願するための現地住民の伝統的な風俗となっています。
ティカム村の炊飯コンテスト   - ảnh 1  村の神様に供物を捧げる様子

火を起こすことから始め、飯を炊くコンテストの祭りはファン・テァイ・ニャック将軍の功労を偲ぶことです。

伝説によりますと、ファン・テァイ・ニャック将軍は、ベトナムの第18代フン王から、外敵の侵入との戦いに派遣されました。ニャック将軍は兵士と共にティカム村に駐留した時、兵士たちのため、ご飯を炊くコンテストを開催し、料理が得意な人を選びました。そして、外敵に勝った後、ニャック将軍は、この土地に戻って住むことにしました。それから、彼は村人に桑の栽培を伝え、養蚕、絹織りを教え、毎年の旧暦1月8日に炊飯コンテストを開催させました。ニャック将軍が逝去してから、村人たちから村の神様として尊敬されました。また、将軍の恩を思うため、村人は毎年の旧暦1月8日に炊飯コンテ

ティカム村の炊飯コンテスト   - ảnh 2

ストを行うことになっています。

ティカム村の祭り実行委員会の代表は次のように明らかにしました。

(テープ)

「飯炊きコンテストは4つのチームに分かれます。各チームは、火起こし、水汲み、炊飯で競争をします。それぞれの競争で勝ったチームが受賞されます。村の神様にご飯を供養した後、コンテスト審査をします。最も美味しいご飯は一等賞を授与されます。」

ティカム村の炊飯コンテスト   - ảnh 3

炊飯コンテストは、ティカム村の神社の境内で行われます。コンテストに参加する前に、それぞれのチームは、実行委員会から1キログラムの籾をもらいますが、籾搗き臼、藁、鍋などを準備します。各チームの青年は、籾を搗き、籾殻を取り去ります。同時に、他の少年が、約800メートル離れた所までに水を汲みに行きます。続いて、それぞれのチームの4人の男性は、竹による摩擦熱などを利用して原始的な火起こしをします。火を起こし、その火で飯を炊きます。その間に、神社の空間は、煙で包まれ、太鼓の音色で賑わきます。

ティカム村の炊飯コンテスト   - ảnh 4

飯炊コンテストの終了後、各チームのご飯は村の神様に備える供物になります。そして、最も美味しいご飯を選ぶために、村の老人たちはご飯の香りと白さを観て評価します。炊飯コンテスト宣伝担当者は次のように語っています。

(テープ)

「それぞれのチームには10人います。炊飯時間は11時から12時までの一時間です。炊飯コンテストに使われる籾は、村人から植えられたものです。今年のコンテストは良好に行われました。」

コンテストの結果が発表された後、村人は元気、幸福で平安な年を祈願し、供物のご飯を少しでも食べます。今年のコンテストで一等賞を授与されるチームの代表は次のように述べています。

(テープ)

「私は子どもの頃から炊飯コンテストに参加していますよ。今年は一等賞になってとても嬉しかったです。」

ティカム村の炊飯コンテストは現地住民だけでなく、よそからの来場者を多く集めました。ナムトウリエム区は、ティカム村の炊飯コンテストを国の無形文化遺産として認定してもらうよう、文化スポーツ観光省に提案する予定です。

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