(VOVWORLD) -ニントアン省は、羊の飼育で有名な地方として知られています。同省ニンハイ県スアンハイ村では羊の大規模な放牧が行われています。羊飼いの村人の生活は日々改善されています。
ところで、スアンハイ村には、9つの集落があり、1万9000人が暮らしています。その内の5つの集落にはキン族、つまりベトナム人、4つの集落にはチャム族が住んでいます。以前、村人は主に牛を飼育していましたが、現地の気候が、年間を通じて、雨量が少なく日照量が多い、羊の飼育に適した気候のため、1980年代後半に村人は羊の飼育に転向しました。牛の飼育と比べ羊の飼育の方が収入が多く、羊の飼育は日々拡大していきました。
現在、ニントアンで飼育されている羊は、ニントゥアン省原産種とオーストラリアから輸入された羊との交配種です。農民は次のように明らかにしました。
(テープ)
「以前、我が家は、羊が約15頭しかいない小規模な放牧を行っていました。現在は、150頭の羊を飼育しています。羊の主な餌は青草です。羊は年に2回出産し、1回の出産に1頭か2頭を生みます。25kg~30kgの体重に育つと、食肉用に売られます。羊の飼育による年収は1億ドンを超えています。羊飼いは安定して高い収入をもたらしてくれます」
羊は青空の下で、自由に青草を食べてくれるため、ほかの家畜、家禽の飼育と比べ、それほど大変ではないそうです。他の羊飼いの農家は次のように語っています。
(テープ)
「羊は飼育しやすく、成長も早いです。放牧し、植物の葉、藁、青草を食べるだけです。そこで、餌、広い牧場を整備するだけも、羊は成長、繁殖するのです」
スアンハイ村行政府は、常時に村人に羊の飼育の訓練を行い、村人の低金利借款へのアクセスをサポートしています。スアンハイ村人民委員会のグエン・タン・ジップ副委員長は次のように明らかにしました。
(テープ)
「私たちは、村人に羊、山羊、牛の飼育の訓練を行ったり、ニンハイ県の政策銀行と連携して、村人に低金利の借款を供与しています。そのほか、貧しい家庭に子羊を無料で提供しています。村の共同組合は羊の飼育業者と連携して、羊を買い付けています。一人当たりの平均年収は6200万ドンに達しています。すべての集落は羊飼いに従事しています。これにより、2021年にスアンハイ村では貧困率が0.34%に止まっています」
ニントアン省における羊飼いは、農村部の経済開発に貢献するだけでなく、現地の観光開発にも寄与しています。現在、同省のニンフォック県フォックディン村のソンハイ牧場とニンハイ県スアンハイ村のアンホア牧場は観光目的で活用されています。特にアンホア牧場には数千頭の羊が飼育されており、観光客は、現地のブドウ園のほか、羊飼いを見学することができます。